3人組テクノポップユニット・Perfumeの初となるドキュメンタリー映画『WE ARE Perfume ‐WORLD TOUR 3rd DOCUMENT』が、10月31日から公開されることがこのほど発表された。
本作は、ユニット結成15周年、メジャーデビュー10周年のアニバーサリーイヤーとなる昨年から今年にかけての「Perfume WORLD TOUR 3rd」、アメリカ・テキサスのショーケースライブイベント「SXSW 2015」での活動に密着。アジア、ヨーロッパ、アメリカなど、世界を駆け巡りながら活動するPerfumeの音楽にスポットを当てる。最新テクノロジーを掛け合わせたライブパフォーマンスやこれまであまり見せることのなかった舞台裏に完全密着し、そのひたむきな姿から喜びや苦悩、葛藤までも伝える。
また、映画でしか見ることができない映像も多数収録される。メンバー自身が次回の公演をよりよくするために公演後に何時間も行っている通称「ダメ出し」会のほか、タイトスケジュールのワールドツアー中にわずかな余暇を楽しむ様子も。シンガポールの巨大マーライオンに興奮したり、ニューヨークのタイムズスクエアを初めて街歩きしたりする場面など、等身大のメンバーたちの姿を映す。また、それぞれがワールドツアーや結成、メジャーデビューから現在に至るまでの軌跡を振り返る独占インタビューも収められている。
近年では東京ドーム公演などを追ったドキュメンタリー番組を手がけていた佐渡岳利監督がメガホンを取り、その制作チームが再集結。アニバーサリーイヤーの節目に、Perfumeの努力と成功の裏側に迫ったドキュメンタリーの映画化を熱望し、メンバーも「現在そして未来のPerfumeも想像できるような作品になれば」と快諾したことで実現に至った。海外で2カ月間の活動を追い、総撮影時間は500時間を超えたという。
あ~ちゃんこと西脇綾香は、「本当に自然な私たちが収められています」とコメント。「3人しか笑ってないくだらない話も、寒くて防寒し過ぎてるリハーサル着姿も、本番前のすっぴんも」と笑ってみせ、普段ならカットする場面でも「ご愛嬌!」と判断して収録されていることを明かした。また、「海外に行くだけでも苦手な私が、3年越しにやっと叶えられた夢の舞台を立ち終わったとき、もう次の夢を口にしている自分にびっくりしました」と発見もあったようだが、「そのくらいPerfumeのことになると強くなれる。アメリカの舞台で戦ってきた私たちチームPerfumeの姿をぜひ、たくさんの方にご覧いただきたいです」とアピールした。
のっちこと大本彩乃も「この映画では、わたくしがロンドンLIVEという大舞台で、盛大かつ豪快に間違えている一部始終が、本人解説付きで大画面でご覧になれます」とその内容を説明。「ああ記憶から消すつもりだったのに…。監督に逃してもらえませんでした」と笑って嘆くも、「Perfumeのこれまでとこれからが詰まってます。宝物がまたひとつ増えました!」と喜びをあらわにした。かしゆかこと樫野有香は「3人だけじゃ決して成り立たない、支えてくれて、力をくれるたくさんの方々のおかげでライブができているということ、その人たちがいるから頑張れるということをあらためて感じさせてくれる映画になりました」とスタッフやファンへの感謝も言葉にした。
Perfumeは広島で2000年に始動。2003年に活動拠点を東京に移し、CAPSULE(当時はcapsule)のコンポーザー・中田ヤスタカ氏をプロデューサーに迎え、2005年にシングル「リニアモーターガール」でメジャーデビュー。「ポリリズム」や「チョコレイト・ディスコ」といったヒット曲を収録したメジャー1stアルバム『GAME』(2008年)は、テクノポップと冠した日本のアーティストとしてはYellow Magic Orchestraの『浮気なぼくら』(1983年)以来、約25年ぶりにオリコン週間アルバムランキングで1位を獲得する快挙を果たした。その後もコンスタントにアルバムをリリースしながら、国内のみならず海外でのライブも精力的に行っている。
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