透き通った黄金色、きめ細やかな白い泡。そんな、夏の太陽にかざして飲みたくなるビールは最高の休日を与えてくれるもの。家でゆっくり飲むのもいいが、たまには少し趣向を変えて、麦の香り漂う工場を見学しつつ、できたてビールを味わってみるのはいかがだろうか。今回は、ビールの試飲も楽しめるおすすめビール工場見学6選を紹介しよう。
※以下、各スポットの情報は2015年6月時点でのものになります。内容等は順次変動する可能性もあるため、最新情報は各施設のHPにて確認することを推奨します。
東京都内唯一のビール工場
意外かもしれないが、東京都内にもビールを製造している工場がある。「サントリー 武蔵野ビール工場」(東京都府中市)だ。ここは"プレモル"の愛称で人気の高い「ザ・プレミアム・モルツ」発祥の地であり、昭和38年(1963)に開設したサントリー初のビール工場となっている。
工場見学には予約が必要だが、参加費は無料。ツアーの最後には「ザ・プレミアム・モルツ」や、「~ザ・プレミアム・モルツ~マスターズドリーム」の試飲が楽しめる。ファクトリーショップではビール酵母や麦芽エキスなどを使用した「ビールうどん」などの珍品があるため立ち寄ってみるといいだろう。
アクセスはJR「府中本町駅」より遊歩道を通って徒歩12分。JR・京王線「分倍河原駅」からは無料シャトルバスも運行している。
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海の景色も楽しめる
「海でビール」という響きはなんともすがすがしい。そんな、海を望む工場が「サッポロビール 千葉工場」(千葉県船橋市)だ。ここでは試飲とお土産の付いた「黒ラベルツアー」に参加したい。要予約で参加費500円となっている。
工場に併設された「千葉ビール園」は南カリフォルニアをイメージしたというオーシャンビューのレストラン。できたてのビールをジンギスカンやバーベキューと共に楽しめる。工場へは、JR「津田沼駅」「新習志野駅」、京成本線「京成津田沼駅」から運行しているシャトルバスを利用しよう。
ヱビスをとことん味わう
また、サッポロビールといえばヱビスビールファンも多いだろう。工場ではないが、ビールを学び、テイスティングも楽しめるスポットが都心にある。「ヱビスビール記念館」(東京都渋谷区)だ。
毎時2~3回行われている「ヱビスツアー」では、2種類のヱビスビールの試飲が楽しめる。缶ビールのおいしい注ぎ方の講習も行っているので、しっかり覚えて家でトライしよう。参加費は500円で予約なしでも参加できる。場所はJR「恵比寿駅」恵比寿ガーデンプレイス内。駅の発車メロディーがヱビスビールのテーマソングなのも有名な話だ。
自然の中でフローズンビールを
自然を存分に楽しみながら、無料でビールの試飲ができるという夢のような工場が「キリンビール 横浜工場」(神奈川県横浜市)。広大なビオトープ(生きものの暮らす場所)が整備されているため、工場は常に豊かな自然に囲まれている。
この工場ではいくつもの無料ツアープランが用意されているのがポイント。オーソドックスな工場見学「一番搾り うまさの秘密体感ツアー」、ビオトープを体感する「自然の恵みを感じるツアー」、そして7月21日からは「一番搾りフローズン<生>ツアー」を開催する(終了日未定)。いずれも無料でもちろん試飲が付いている。どのツアーも予約が必要だ。
さらに、7月10日と7月17日の夜には「大人の夜の工場見学」を開催する。こちらは参加費500円で、ハガキでの申し込み(6月29日必着)が必要となる。そのほか、横浜限定のレストランやビールづくり体験教室(有料)などもある。様々に"遊べる"工場と言えるだろう。アクセスは京浜急行線「生麦駅」より徒歩10分。ちなみに、駅名に「麦」と付いていることとビール工場は関係がないらしい。
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できたてビールを足柄牛とともに
同じく神奈川県にある「アサヒビール 神奈川工場」(神奈川県南足柄市)でも、工場見学とビールの試飲が無料で楽しめる。併設されたレストラン「アサヒビール園」では、工場直送のビールを片手に神奈川県のブランド牛「足柄牛」の炭火焼を味わいたい。
アクセスは小田急線「新松田駅」よりバス20分ほど。近隣には森林の中の温泉「おんりーゆー」や日本の滝百選に選ばれた「酒水の滝」などもある。合わせて楽しんでみてもいいだろう。
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期間限定のクラフトビール講座も (2015年7月17日~7月20日)
大工場とは違った"工房"をのぞいてみたければ、「舞浜地ビール工房 ロティズ・ハウス」(千葉県浦安市)はいかがだろう。ここは東京ディズニーリゾートのお隣、イクスピアリにある地ビール工房で、インターナショナル・ビアコンペティションなどの世界的な賞を受けている地ビール「ハーヴェスト・ムーン」を醸造している。
通常はビールを楽しむレストランとして営業しているが、7月17日~20日の期間限定で工房の見学とクラフトビールの楽しみ方を学べる講座も開いている。講座のほか、「イクスピアリ・クラフトビア・コレクション2015」のクラフトビール飲み比べもセットになっているのがうれしいところ。当日受付のみで、参加費は1,500円となっている。場所は、JR「舞浜駅」下車すぐのイクスピアリ内。お買い物プラスのビール三昧はいかがだろう。
仕事の後の一杯もさることながら、休日の昼から飲むビールは至福のひとときと言えるだろう。それが新鮮なビールなら、なおさら爽快に違いない。少しだけ電車に揺られて、大人の工場見学に出掛けてみよう。
※写真はイメージで本文とは関係ありません
筆者プロフィール: 木口 マリ
執筆、編集、翻訳も手がけるフォトグラファー。旅に出る度になぜかいろいろな国の友人が増え、街を歩けばお年寄りが寄ってくる体質を持つ。現在は旅・街・いきものを中心として活動。自身のがん治療体験を時にマジメに、時にユーモラスに綴ったブログ「ハッピーな療養生活のススメ」も絶賛公開中。