俳優の田辺誠一が描いた「かっこいいモネ。」が、9月19日から東京都美術館で開催される、「マルモッタン・モネ美術館所蔵 モネ展 『印象、日の出』から『睡蓮』まで」のオフィシャルキャラクターとして21日、公開された。田辺自身もオフィシャルサポーターとして、音声ガイドのナビゲーターを担当する。

田辺誠一とモネ展オフィシャルキャラクター「かっこいいモネ。」撮影:荒金大介(Sketch)

Twitterやブログで公開している独特な作風のイラストから、ファンからは"画伯"とも呼ばれ、代表作「かっこいい犬。」シリーズが人気を博している田辺。東京・渋谷パルコで初の個展「田辺誠一画伯・展 かっこいい犬。わんダーランド」を4月29日まで実施するなど、積極的に絵の創作活動を行っている。

今回発表されたイラストについて田辺は、「(モネは)絵もそうなんですが、優しい、ほがらかな人だったんじゃないかと思うんです。そういう人柄を描きたかった」と明かす。制作には液晶タブレットを使い、5分ほどで描き上げたという。

モネの魅力についても、「重厚な写実主義から、印象派が出てきたことで新しくガラッと変わりましたよね。世の中の捉え方を、ポジティブで明るい感じにしたところにすごく共感できます」と語る。

さらにタイトルにかけて、モネの"かっこよさ"について聞かれると田辺は、「貫いているところじゃないですか。それ以前のものを壊して、新しいものを提示した。ものすごい攻撃も受けて、認められるまでに時間もかかったけれど貫き通しています。プラス、家族とか子どもを大事にしているかっこよさもあります」と回答。事実、モネは『ポンポン付きの帽子をかぶったミシェル・モネの肖像』など、家族を描いた作品も多く残している。

田辺自身は2002年に女優の大塚寧々と結婚。家族は、現在の"画伯"としての活躍を楽しんでいるという。「でも、家族に描いてほしいと言われたことはないですね。描いたこともまだありません。今後、描くことになるかもしれませんね」とほほ笑む。

「マルモッタン・モネ美術館所蔵 モネ展 『印象、日の出』から『睡蓮』まで」は、印象派の名前の由来となった『印象、日の出』をはじめ、『ヨーロッパ橋、サン=ラザール駅』など、めったに貸し出されることがない貴重な作品を展示。さらに、モネが最期まで手元に置いていた"モネのプライベート・コレクション"ともいえる作品群の中から、彼が10代後半に描いた珍しいカリカチュア(風刺画)や、モネの代名詞ともいえる『睡蓮』の連作に加え、晩年、白内障を患ってからも精力的に描き続けた『日本の橋』など、約90点の傑作を展示する。

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