経済産業省 特許庁は20日、中小企業の知的財産の価値を「見える化」することで、金融機関からの融資につなげる取組み「知財金融促進事業」を開始すると発表した。これにより、企業の資金調達を支援するとともに、特許等の技術内容を評価できる人材が不足している金融機関をサポートする。

まずは、中小企業の知的財産を活用したビジネスを評価する「知財ビジネス評価書」の作成支援の公募を開始。同事業では、金融機関から申請を受け、融資を検討している中小企業の知的財産を活用したビジネスに関する評価書を、提携調査会社が作成し、金融機関に無償で提供する。評価書には、特許技術を使用した製品の概要、今後の事業の成長性など様々な情報が含まれており、金融機関は企業の経営評価を行うことができる。

募集は採択予定件数(120件程度)に達し次第終了する。詳細は「知財金融ポータルサイト」まで。

「知財金融ポータルサイト」トップページ(出典:知的金融ポータルサイトWebサイト)

このほか、2015年度の「知財金融促進事業」では、知的財産に注目した金融機関の融資の実例や、知財ビジネス評価書を活用した融資事例などを収集分析し、知財融資マニュアルを作成する事業や、知財金融に取り組む金融機関やその促進に取り組む公的機関等の事例を紹介し、普及啓発を図るシンポジウムを年2回程度開催する予定としている。