エバラ食品工業はこのほど、3年以内に初めて実家を離れた18~29歳の男女800名と、3年以内に子どもが初めて実家を離れた35歳以上の男女200名を対象に、「新生活実態と家庭の味に関する調査2015」を実施し結果を発表した。調査期間は1月29日~2月3日。
親の不安は「食生活と健康」、女の子は「防犯」も
調査ではまず、3年以内に子どもが初めて実家を離れた35歳以上の男女(以下、親)200名を対象に、「子どもが実家を離れて暮らしている間、不安を感じていたこと」について尋ねたところ、「きちんとした食生活を送れているか(62.5%)」や「体調を崩していないか(60.0%)」と回答した親がいずれも約6割となり、子どもの食と健康が、親の最大の懸念であることがうかがえた。
また、食生活と体調以外で不安に思うことを子どもの性別で分けてみると、男性の子どもを持つ親は「学業・仕事がうまくいっているか」の割合が48.0%、女性の子どもを持つ親は「防犯やセキュリティーは大丈夫か」の割合が38.0%と高い割合にあることがわかった。
自炊の頻度、「ほぼ毎日」が52.9%
続いて、実家を離れて暮らす本人800名に自炊の頻度を教えてもらったところ、「ほぼ毎日(週5日以上)」が52.9%、「2日に1日程度(週に3日程度)」が23.0%と、およそ4人に3人が「2日に1日以上」自炊していることがわかった。また、自分のお弁当を作る頻度についても聞いた結果、約3割が「ほぼ毎日(17.5%)」や「2日に1日程(12.0%)」と回答しており、男女別では、男性20.8%、女性38.3%が「2日に1日以上」作っているとのことだった。
食生活のこだわり…親は「栄養」子は「節約」
次に、「実家を離れた子どもに食生活でこだわってほしいこと」について親に質問したところ、「栄養バランス(78.0%)」が断トツ1位となった。きちんと栄養を考えて食事をとってほしいと考える親が大半のよう。次いで、「外食ばかりにならない(30.5%)」、「食事のタイミング (27.5%)」、「ジャンクフードばかり食べない(24.0%)」、「品数(19.5%)」と続いた。
一方、子どもが食生活で最もこだわっていることは「食費の節約(54.4%)」で、次いで「栄養バランス(40.8%)」となり、親ほど子どもは「栄養」を気にしていないことがわかった。そのほか、「おいしさ(37.6%)」、「ボリューム(32.6%)」、「時短(28.0%)」などが上位となり、安価で栄養バランスが良く、おいしくておなかいっぱいになり、なおかつ調理時間が短く済む、そんな食事を求めている様子がうかがえた。
実家で食べたい『家庭の味』1位は「カレー」
次に、実家に帰省したときに食べたいと思う「家庭の味(家庭料理)」を自由回答で聞いたところ、1位「カレー」(135件)、2位「肉じゃが」(112件)、3位「鍋」(51件)と、まさに家庭料理を代表するメニューが上位を占めた。また、秋田の「きりたんぽ鍋」、北海道の唐揚げ「ざんぎ」、九州北部の「がめ煮」など、自身の郷土の料理を挙げる人も目立った。
一方、親が子どもに伝えたい「家庭の味(家庭料理)」は、1位「肉じゃが」(36件)、2位「みそ汁」(31件)、3位「カレー」(22件)という結果に。また、こちらも大阪の「お好み焼き」や会津の「こづゆ」など、郷土料理を伝えたいという回答も見受けられた。
好きな人に作ってもらうなら「オムライス」と「カレー」
最後に、好きな人から作ってもらえたらうれしい手料理について質問したところ、「オムライス」と「カレー」がともに85件で1位となり、そのほか「ハンバーグ」(81件)、「肉じゃが」(65件)、「パスタ」(35件)が上位となった。(「エバラ食品」調べ)