離婚してシングルマザーとして生きていく、と思っても、気になるのはやはり金銭面

シングルマザーが生活していく大変さというものは、なかなか自分がなってみないとわからないもの。実際に生活してみればどのくらいのお金が必要かは、わかってくるが、これからシングルマザーになろうとする人にとっては金銭面が一番心配なことだろう。離婚はしたいものの、生活できなければ、離婚を考え直す必要も出てくる。ここでは、ファイナンシャル・プランナーの菅田芳恵さんにシングルマザーの生活費と収入面について解説していただく。

シングルマザーの生活費と収入

最近は慰謝料をもらわずに、養育費だけもらって離婚、というケースが多くなっています。でもこの養育費、いつまで払ってもらえるのか不確定です。つまりシングルマザーの生活費を考える場合、この養育費は除いて考える必要があるのです。

シングルマザーの平均的な生活費は、子ども2人の場合17万円くらいと言われています。収入としては、児童手当や児童扶養手当等が子ども2人の場合は7万円(収入によります)程度なので、最低10万円の収入がないと暮らしていけないことがわかります。ただし、10万円の収入を得たとしてもギリギリの生活になるかと思いますので、今までとくらべると大幅に節約しなければならないでしょう。

「17万円もかかるの? 」と疑問符がつく方もいるかと思います。実は、シングルマザーに特有の、考え直してほしい支出があるのです。それは保険。自分にもしもの時があったら子どもが困ると考えて高額の保険に加入してしまい、その保険料で四苦八苦というケースも。確かにもしもの時を考えて、「子どものために」という気持ちもわかります。しかし、今の生活を節約してまでも加入すべきものでしょうか。保険はあくまでも、確率が非常に低いもしもの時のものなのです。遺族年金もあり、また、いざというときは離婚したご主人もいます。ここは割り切って安い保険料の共済保険に加入して、後は貯金に励むべきでしょう。もしもの時は保険金ではなく、貯金を残しておくべきなのです。

また、子ども1人だったら生活費はもっと安くて済むのでは、と思ったら大きな勘違いです。実は2人よりも大変。手当が少なくなるのに、生活費は子ども2人でも1人でもあまり変わらないからです。

シングルマザーとしてフルタイムで働く

シングルマザーが働いて得られる平均年収は、約180万円。しかもパート勤務が多いのが現状です。子どもが小さい場合は、仕事をセーブしてなるべくそばにいてあげたい、という気持ちもあるかと思いますが、子どもが大きくなるのを待っているうちに自分は歳を取ります。今ならすぐにフルタイムの仕事が見つかるかもしれないのに、あと数年後には仕事が見つからない、というようなことも。働く場合はフルタイムを考えましょう。

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