11月6日に世界公開が決定している『007』シリーズ最新作『007 スペクター』のストーリーについて、サム・メンデス監督が初めて語るビデオ・ブログ映像が27日、公開された。

ジェームズ・ボンド役のダニエル・クレイグ

シリーズ生誕50年目に公開された前作『007 スカイフォール』(2012)のラストでは、ジュディ・デンチ演じるMがレイフ・ファインズにバトンタッチし、ナオミ・ハリスがミス・マネーペニーとして登場し、メンバーが刷新された『007』シリーズ。最新作は、昨年12月8日にクランクインし、イギリス・ロンドン、オーストリア・ソルデンからイタリア・ローマへとロケ地を変えて撮影を敢行中だ。

これまで最新作のストーリーは何も明かされていなかったが、今回のビデオ・ブログでは、その一部が監督自身の口から語られている。監督によると、『007 スペクター』では、新メンバーの中でダニエル・クレイグ演じるジェームズ・ボンドが一番の経験者で知恵にたけていることから、今まで以上にボンドのM16内での立場が重要になり、全編を通して彼が主導権を握る展開となっているという。

「冒頭から彼はある人物を追跡していますが、観客はその理由も内容もわからない。けれど、そこで起きていることはボンドの幼少期に関わる重要な秘密へとつながっていきます。その壮大なテーマを知ったとき『撮らなくては』と思ったのです」と監督が語るように、前作で自ら出生の地"スカイフォール"に戻ったボンドは、今回は少年時代の秘密と対峙することになる。

また、M役のレイフ・ファインズ、マネーペニー役のナオミ・ハリス、Q役のベン・ウィショーについても、「彼らのストーリーを、より個性が深まるようにもっと伝えたい。今作で彼らはある意味キャリアだけでなく生活をも危険にさらしボンドを助けようとします」と説明。ただ、最も注目を集めている悪役クリストフ・ヴァルツは謎に包まれたままとなっている。

映像では、監督のコメントに加え、ロンデン テムズ川でのボートシーンや、ローマの街を走るアストンマーティンDB10などのアクションシーンのメイキング映像も収まられている。なお、引き続き今後も、メキシコのメキシコシティ、モロッコのタンジールなど世界中のロケーションをめぐって撮影を行っていく予定となっている。

ストーリーの一部を明かしたサム・メンデス監督


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