東京・五反田の定食店「とん金」は、JR五反田駅から徒歩10分ほどの場所にある。メニューを見てみると、「ロースカツ定食」や「ハンバーグ定食」「カレーライス」といったオーソドックスなメニューの中に、「ポリネシアン定食」という文字が。一体どんな定食なのか、実際に食べて確かめてみた。

「とん金」

とにかくニンニクがすごい!

同店の営業時間は、昼の部が11:30~14:00、夜の部が18:00~21:30。木曜日の夜の部と土・日曜日および祝日は定休となる。「ポリネシアン定食」(税込1,150円)は夜の部限定のメニューだ。

店内は"町の定食屋さん"といった雰囲気

カウンター席も

運ばれてきたその定食の姿はインパクト抜群! というか、何がのっているのかぱっと見ではわからない。刻みネギやタマネギが入ったたっぷりのタレが、具材を覆い隠してしまっているのだ。そして見た目以上に強烈なのが、タレに入ったニンニクの香り。顔を近づけてみると鼻の奥がピリピリするほどだ。

「ポリネシアン定食」(税込1,150円)

たっぷりのニンニクが香る

正体は豚肉のしょうが焼きだった

しかしニンニクの香りはどうしようもなく食欲をそそる。タレの下の具材を箸でつまむと、隠れていたのは豚の肩ロースを使ったしょうが焼きだった。「ポリネシアン定食」の正体は、豚のしょうが焼きにニンニクたっぷりのタレをかけたボリューミーな料理が主役の定食なのだ。

早速肉を一口。ジューシーで肉質も柔らかく、とにかくタレのインパクトがすごい! タレは醤油ベースで、ニンニクが5片分入っているそうだ。ニンニクの香りも辛味もダイレクトに感じられ、なんともご飯が進む味付け。ちなみに、ご飯はおかわり・大盛り無料となっている。

定食のセットメニューも充実しており、付け合わせのキャベツをはじめ、漬物や油揚げたっぷりのみそ汁、カラシマヨネーズで仕上げたマカロニサラダもつく。みそ汁とキャベツも無料でおかわりできるため、大量のニンニクに負けそうになっても味の変化には困らない。付け合わせのレモンを搾るとニンニクのクセがやや緩和されるので、「そろそろニンニクがきついな……」と思ったときにおすすめだ。

味噌汁には油揚げがたっぷり

マカロニサラダもうれしい

レモンを搾るのもおすすめだ

結局筆者はご飯を1杯おかわりして完食した。ボリューム満点でニンニクがガツンと効いたポリネシアン定食は、その気になれば肉1枚でご飯1杯は食べられそう。胃袋に自信のある方はぜひご飯もモリモリと食べておかわりしていただきたい。

名前の由来は謎

さて、気になる「ポリネシアン定食」の名前の由来だが、店主の長塚洋徳氏にたずねたところ「ちょっと僕もわからないですね」という回答を得た。同店は創業から約40年。創業当時からある「ポリネシアン定食」の名付け親は、現店主のお父上でもある先代店主だそうだ。名前の由来を聞きそびれたまま亡くされたそうである。

とはいえ「ポリネシアン定食」はやはり同店の看板メニューのようで、筆者が試食している間にも次々とオーダーが入っていた。長塚氏によると、多い日で20食ほど注文されるそう。ご飯を大盛りで頼む人やおかわりする人も多いそうだ。

ちなみに同店では、メニューは全て持ち帰ることができる。余談だが筆者はこの日、歯を磨いて風呂に入った後も「なんかニンニク臭い」と言われた。