女優の新垣結衣が初めて教師役を演じる主演映画『くちびるに歌を』(2015年2月28日公開)の予告編で、ピアノ未経験だった新垣の演奏シーンが16日、初めて公開された。
全国学校音楽コンクールの課題曲となった「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」の作者であるアンジェラ・アキのテレビドキュメンタリーをもとに、作家・中田永一が『くちびるに歌を』として小説化。この原作を『ホットロード』(2014年)のヒットも記憶に新しい三木孝浩監督が映画化し、長崎・五島列島の中学校を舞台に、天才ピアニストだったとうわさされる臨時教員・柏木先生(新垣)と合唱部の生徒たちとの人間ドラマを描いた。
本作で初の教師役を演じた新垣は、未経験のピアノにも挑戦。撮影前から3カ月かけて練習に励み、劇中でショパンやベートーベンを弾くほどに上達した。今回公開された予告編にもそのシーンが収められ、鍵盤の指使いは素人とは思えないほど。新垣は「基礎を飛ばしていきなり曲の練習をしたり、苦労しかないんですけど…子供たちが合唱の練習を頑張っていてどんどん上達していくのを見て私も頑張らなくてはと思いました」と特訓の日々を振り返り、「ピアノ自体は好きなんですけれど、これでやっとプレッシャーから解放されるというのはあります(笑)」と本音を語った。
また、動画ではそんな新垣演じる柏木の陰の部分も映し出している。「プロのピアニストらしかよ!」「すごかー!」と盛り上がる学生たちだったが、柏木は「私、ピアノは弾かないから」ときっぱり。生徒から「うちらのために弾いてください! お願いします!」と頼まれて渋々ピアノの前に座るも、柏木はやっぱり弾くことができない。「私のピアノは…誰も幸せにしない」というセリフから過去に何かがあったことを予感させ、生徒を「逃げるな!」と呼び止める場面では「私はもう逃げない。私も戦う!」という力強い言葉を残している。
(C)2015 『くちびるに歌を』製作委員会 (C)2011 中田永一/小学館