AOKIは、新感覚の軽い着心地を実現した新商品「ビシットふわり羽織るスーツ」を、10月24日にAOKI店舗全店にて発売した。同商品は、信州大学との産学協同研究で開発した着心地を数値化する技術をベースに、同社独自の3つの技術が導入されている。

「ビシットふわり羽織るスーツ」

「ビシットふわり羽織るスーツ」は、AOKI創業55年の歴史と、産学協同研究で培ったノウハウを最大限に生かした高性能スーツ。"スーツ = 堅苦しく窮屈なもの"というこれまでの概念を打ち破り、"未来を切り拓く"スーツとして40万着の展開を予定し、2014年秋冬シーズンに展開するスーツ在庫の40%を占める主力商品として販売を強化するとのこと。

従来の製品よりも薄型でソフトな肩パッドや軽量な芯地を用いたほか、究極に着やすい型紙を開発することで、カジュアルスタイルのように軽く羽織るような"ふわり"とした着心地を実現。さらに、"スーツ然"とした外観を保つ縫製技術や、型崩れや耐久性などを厳しく検査する品質管理技術により、軽い着心地でありながらビジネスでも安心して着用できる"ビシット"感を同時に実現している。今回導入された同社独自の技術は、上記の型紙を開発する技術、縫製技術、品質管理技術の3つとなっている。

従来製品との肩パッドの比較。左が従来製品、右が新商品

また、同商品の開発には、信州大学繊維学部・先進繊維工学課程と協力して着心地を数値化するための評価試験を開発。衣服から人体に加わる圧力(衣服圧)の測定、人体に負荷がかかると収縮する筋肉の活動電位の測定、一定の動作による上着の伸び変形の測定、被験者が一定の動作を行ない、各部位の圧迫感・窮屈感・ツッパリ感・動作拘束感・着心地を7段階で評価する官能検査などを実施し、これらを総合的に判断して着心地の良さを評価している。例えば衣服圧では、従来のスーツと新商品を比較した場合、最大で24.6%の軽減が確認されたという。

信州大学繊維学部・先進繊維工学課程の西松豊典教授(左)とAOKI代表取締役社長の清水彰氏(右)

同商品の発表会でAOKI代表取締役社長の清水彰氏は、20代~30代を中心とした若い世代のスーツ離れが進んでいることに触れ「世代が若くなるほど、スーツ着用時に堅苦しいと感じる比率が高くなる傾向にあるが、今回の新商品を試していただき、タンスの中のスーツを新商品に入れ替えてもらえるようなキャンペーンを展開していきたい」と語っていた。

「ビシットふわり羽織るスーツ」は、素材にウール・ポリエステルを使用し、色は黒・紺・グレーの3色を展開。スタイルは、2ピース・3ピース・2パンツ、サイズはY・A・AB・BB体の各4~8号を用意。価格は3万8,000円~7万8,000円(税抜 ブランド・商品の仕様により価格が異なる)。