10月と言えばハロウィン! そのハロウィンのお化けつながりで、今回のテーマは「お化け屋敷」。最近のお化け屋敷では「世界一距離が長いお化け屋敷」や「何かのミッションをクリアしないと出られないお化け屋敷」など、「絶対的な恐怖」の演出が目立つ。一方で、その逆を行くような独自の世界観で恐怖を演出しているお化け屋敷も多い。今回はそれらの中から5つのお化け屋敷を紹介しよう。
農場の中にお化け屋敷!? - プラムの国「恐怖の洞窟」(群馬県利根郡)
群馬県のみなかみ町にある「プラムの国」は広さが1万平方メートルもあるプラム農場だが、なんとその中央に手作り感あふれるお化け屋敷があるのだ。洞窟大明神に見送られて中に進んでいくと、不気味な人影が洞窟内に……そして正体の知れない生物が! 出てきた時にはきっと解放感に満ちあふれることだろう。
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昭和な恐怖の世界がそこに - 筑波山ガマランド「ガマ洞窟」(茨城県つくば市)
筑波山といえば"ガマの油売り"でも有名だが、筑波山のふもとにはそのガマをテーマにした知る人ぞ知るミニ遊園地「筑波山ガマランド」がある。メインアトラクションは「ガマ洞窟」。ここは洞窟に作られているお化け屋敷だが、入口には別世界に入ってみようという看板が! 実際に洞窟の中に入るとまさに別世界……。昭和な恐怖の世界、もっと言うとカオスな世界が洞窟内に広がっている。
博物館の中にあるお化け屋敷 - 怪しい少年少女博物館「あやしい夜の小学校」(静岡県伊東市)
「怪しい少年少女博物館」は静岡県伊東市にある昭和の学校のような佇(たたず)まいをしている博物館で、レトロなおもちゃなどが展示されている。古めかしい人形や医療標本など、展示物からしてちょっと怖いものがあるのだが、その奥へ行くと現れるのが「あやしい夜の小学校」というお化け屋敷。ひょっとして心霊スポット!? と、つい思ってしまうレトロカオスな中を進んでいくと……予想以上の恐怖に包まれることだろう。
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トイレのお化け屋敷 - ナンジャタウン「地獄便所」(東京都豊島区)
東池袋にあるナムコのテーマパーク「ナンジャタウン」。パーク内にはエリア自体がお化け屋敷の「もののけ番外地」があるが、さらにその中にある小学校の「トイレ」がお化け屋敷になっている。便座の椅子に座ってヘッドホンで3D音響を聴くタイプのお化け屋敷で、最大2人まで同時に楽しむことができる。もちろん、本当のトイレではなくあくまでアトラクションなので、怖くなってトイレに行きたくなったら本物のトイレへ行くようにしよう。
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最後は極楽浄土へ - 日光江戸村「地獄寺」(栃木県日光市)
日光江戸村にあるお化け屋敷「地獄寺」。地獄の世界を体験するお化け屋敷で、閻魔様などまさに地獄絵図を目の当たりにすることになるのだが、他のお化け屋敷とはちょっと違う点がある。それは「ラスト」。お化け屋敷といえば最後の最後まで恐怖に包まれることが多いが、日光江戸村のお化け屋敷は地獄から逃れた極楽の世界を臨むことができる。恐怖に耐えた人だけが見られる極楽浄土とはどんな世界!?
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お化け屋敷の出口が入口の横にある理由
このようにいろいろな世界観を演出したお化け屋敷があるのだが、実はほとんどのお化け屋敷の入口と出口は併設されているということをご存知だろうか。管理するスタッフが少なくて済むというメリットもあるが、それ以上に恐怖の演出としての効果もあるのだ。
つまり、今から入ろうとしている人は出口から出てきた人のリアクションを目の当たりにすることになる。これによって、より恐怖感や期待感を高めることができる。「キャー!」って出てくるのを見た直後に入らなければならないとなれば、入る前から怖さが倍増する。「ここは怖いです」と遊園地が用意した看板があるよりも、他者の体験で怖がっているのを見る方が、とても影響力があるというわけだ。
筆者プロフィール : 遊園地ドットコム
1996年から日本全国の遊園地・テーマパーク情報を掲載。東京ディズニーリゾートやユニバーサルスタジオなどをはじめ、全国のパークガイドや割引情報、「ジェットコースターの歴史」や「お化け屋敷の作り方」「テーマパークでダイエット」など、アトラクションにまつわる様々な特集記事を掲載中。 「遊園地ドットコム」