希望いっぱい夢いっぱいの内定者懇親会と内定者研修。
明るい前途が見えている内定者のなかには、一生の思い出を作る人もいるでしょう。

しかし、なかにはテンションが上がりすぎてか、恥ずかしい爪痕を残してしまう人がいます。本人がネタにできる笑い話であれば最高ですが、そううまくもいかないでしょう。

メモリアルなイベントで変な印象を残すと、メモリアルに失態や恥部が語り継がれることになり、最悪の場合、定年までネタにされ続けます。

そんなわけで、その代表格をまとめてみました。

(1)内定式ではめっちゃ元気だったのに入社したら顔が死んでいる

懇親会や研修で、自信満々に場を仕切るリーダー的な振る舞いをしていた人が、入社して働き出すと顔がみるみる死んでいくという現象がそこかしこで報告されています。仕方がないことですが、内定式の時点であまり勢い余らなくてもいいかもしれません。

(2)異性にアドレス聞きまくってる

「は? そんなんじゃねーし。友達付き合いだし。自意識過剰、きめェ~」という批判を筆者に向けるかもしれません。いいんです、後から僕のデスノー○に名を連ねるだけです。 そういうことではなく、その人がどんなつもりでも、やたら積極的に連絡先を聞いていると、いかがわしい目的があると判断されたときに非常に面倒くさいことになるよ、と言いたいだけです。入社前から変なレッテルを貼られるほどつらいこともありません。

(3)既に関係者の誰かに食われている

一定規模以上の内定者がいると確実に一人はいます。場合によっては、複数人にまたがっていて、同期の男同士が兄弟になっている場合すらあります。う~ん、性の乱れ。

こういううわさは一瞬で広まるので、自分の安売りはやめておくのが吉です。女性が思っているよりも男性ははるかに自分の経験をネタとして使用しますから。

(4)内定者カップルが入社式までに別れている

これも確実にいます。内定者研修などで知り合って、付き合って、そして入社する頃には別れていてお互いの悪口を言い合っています。残念ながら他の同期は飲み会で確実にネタにします。

何なら上司や先輩にまで伝わっていて、「聞いたぞ、お前○○と付き合ってるんだって~」といじられ「……いや、もう別れてますけど」と返答し、「そ、そうなん?……ごめん」というやり取りを何度も繰り返す羽目になります。付き合うなら、人に言わないようにしたいですね。

(5)「結婚してやめたい」とか言っちゃう

ちょっと方向性は変わって、周囲のモチベーションを下げる系の人。
それぞれの人生ですから思うのはもちろん結構ですが、なかには骨を埋める勢いで頑張るつもりの人もいるわけで、最初から公言しても良い印象を持たれません。男性だけでなく、周囲の女性の癇(かん)にさわることもあります。

(6)会社の悪口とか言っちゃう

うるせーんだよ、みんなここで頑張ろうとしているから入社してんだよ。まだ働いてもないくせに文句言ってんじゃねーよ、だったらもう一回就活しろや。

…と、居酒屋のから揚げを箸でたたきながら言われることになります。そこにその人は呼ばれていないでしょうが。

(7)壮大すぎる夢を語っちゃう

「いつか社長になる!」「いつか独立する!」という発言は目標にできる夢があってすごくステキなことだと思うのですが、もし時間がたっても実現できていなかったとき、周囲がそれを覚えていたら悲惨です。こっそり頑張ろう!

(8)「俺はここにいるべき人間ではない」みたいなことを言っちゃう

じゃあ辞めろ! お前の就活の結果だろうが! と、言われてしまいます。本人がどう考えるかは自由でしょうが、周囲のモチベーションを下げる発言をしてしまうと、何よりその人のためになりません。
また、今後転職するにしても、せっかく入社したのだから気持ちをぶらさずに一度は頑張ってみてほしいなと、個人的には思います。

(9)初っぱなから遅刻してくる

同期会などで、ネタにされ続けることでしょう。かわいいものです。

(10)SNSでテンションが上がり過ぎている

憧れの企業の内定者懇親会に参加できている、気の合いそうな内定者たちが集まっている…浮かれてしまう気持ちは重々、共感できます。

しかし、今はぐっと抑えておいてください。SNSで内定者が肩を組んでいる写真を載せて「最高の仲間に感謝!」とか言うのはやめておきましょう。何だかんだ言っても、内定者のことはもちろん、会社についても何も知らないに等しい状態です。

最初は仲が良かったのに深く知るうちに微妙な仲になった経験が、きっと大学でもあったはず。とりあえず様子見をしてみて、損することはありません。

以上。

ネットで検索しても服装やマナー以外の情報はあまり載っていないので、そこそこ役立つと思います!

※画像は本文とは関係ありません


武野光
平成2年生まれ。「TOEIC未受験」「サークル未所属」「友達の数が片手未満」といった状況から就職活動に挑み、その体験から得た教訓をつづったブログ『無能の就活。』が大きな反響に。現在はサラリーマンと兼業で作家活動を行う。著書に『凡人内定戦略』『凡人面接戦略』(中経出版)、『就活あるある ~内定する人しない人~』(主婦と生活社)など。マイナビ2016でも、マンガ『キミ! さいよー』(石原まこちん/小学館)内で、一言コラム平成ベビーの就活用語辞典掲載