男女ともに、恋人になるかならないかという微妙な段階で、「食の好みが合うか合わないか」を重視する人は多いのではないでしょうか。食事はデートに誘うきっかけに使いやすいため、食の好みが合っていれば話題が盛り上がりやすいですし、「次はあの店に行こう」などと、次回の約束にも取りつけやすくもなるため、重視するのは当然だと思います。
特に女性は結婚したら料理作りを担当するケースが多いですから、「食の好みが合っていたほうがメニューを考えやすい」等の理由から、食事デートでさり気なく好みをチェックしている場合もあるのではないでしょうか。
ですが、食の好みが合うか否か以前に、実は考えてみてほしいことがあります。それは、以下の2点です。
■自分が嫌いなものを相手は強要しないか
「好き嫌いをせず何でも食べなさい」と親に教育され育ってきた人は多いと思います。よほどの偏食でもない限り、大人になっても食べられないものは、何度かチャレンジしてもダメだったか、舌に合わなかったというケースが考えられます。それなのに自分が嫌いなものを強要されてしまったら、ケンカに発展することがあるかもしれません。
実は筆者が話を聞いたある女性は、これと似た経験をしています。嫌いなものを「いいから食べてみて!」と強要され、仕方なく口にしたところ、やはりあまり好きにはなれなかったそうです。ここでケンカにはなりませんでしたが、自分に強要するということは、女性が好きだけれど相手が嫌いなものを勧めてもいいのかと判断し、「一緒に食べよう」と誘ってみたところ、「いらない」の一点張りだったとのこと。
ほんのささいなできごとですが、ささいな事柄に人間性はにじみ出ます。深くおつき合いしてみると、自分の意見が常に絶対的に正しくて、他人の意見は受け入れない人格だと判明したらしく、ばっさりと縁を切ったそうです。
■相手が嫌いなものを受け入れ続けることができるか
何事に関しても、精神的に余裕がないと「受け入れる」ことが困難になります。受け入れ続けることができると判断できた場合は、お互いに優しさと精神的余裕を与え合えている証拠とみなすことができます。交際初期は「受け入れられる」という結果に至りがちですが、それはまさに、恋は盲目状態。交際半年から1年以上経過してもイエスと答えられるのであれば、その気持ちは本物といえると思います。
以上2点は、2人の関係の根元に関わることです。先にも述べましたがささいな事柄に本性が現れますし、愛情を与え合えているかどうかの判断基準にもなります。食の好みという表面的な嗜好から一歩掘り下げて考えてみると、人生のパートナーになりえるかどうかも見極めやすくなるのではないでしょうか。
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著者プロフィール
内埜さくら(うちの さくら)
恋愛コラムニスト。1800人以上の人物取材の経験で磨かれた鋭い洞察力が武器。事務、販売、接客など数多くの職業を経験後、2004年にフリーライターとして活動開始。男性誌で約3年以上、恋愛やセックス特集を担当。ライター活動中に取得した心理カウンセラーになるために学ぶ必須項目の心理学と取材データを元に、処女作の「恋がガンガンうまくいく魔法のフレーズ80」(講談社)を上梓。「恋愛コラムニスト内埜さくらのブログ」も更新中。無料恋愛相談も実施中(休止中の時期もあるため事前に必ずブログを参照のこと)。