お笑いコンビ・雨上がり決死隊の宮迫博之が、10日に放送されたフジテレビ系トーク番組『ボクらの時代』(毎週日曜7:00~7:30)で、胃がん克服後の心境、息子とのエピソードを語った。手術後は「何にも変わらなかった」という宮迫だが、息子の存在が彼の人生に変化をもたらしていた。
2012年12月に初期胃がんのため、胃の3分の2を切除する手術を受けた宮迫。医師から「放置すれば余命半年」と言われた病を克服し、「劇的に物の考えとかいろんなことが変わるんだろう」と予想していたが、結果「何にも変わらなかった」という。「ちょっと遅かったらここにいない」と病気の恐ろしさを伝えながら、「奇跡的なことで助かっているのに…」と変化がない自分が不思議なようだ。
「変わっていくこともあるんでしょうけど、どこかでずっと変わらない何かを持っておかないといけない」と語る宮迫は、子どもが生まれた直後も変わらなかった。2001年に長男が誕生。周囲から「子どもができると人生観が変わる」と聞いていたことから、芸人として「これから面白いこと言えなくなるのでは」という不安もあり、初めて我が子を抱いた時も特にリアクションをすることができなかったという。
その後、仕事に追われ育児は妻に任せっきり。ある日の夜中、家に帰ると真っ暗な中で何かが足にしがみついた。それは、歩けるようになったことすら知らなかった息子だった。見上げながら「パパ…」と言われた時、「もう、涙止まれへんようになって」。「俺が守らなあかんねや」とその日が宮迫にとっての"変化"のきっかけとなった。
今年4月に放送されたTBS系のトーク番組『サワコの朝』(毎週土曜7:30~8:00)では、小学6年生だった時の息子とのエピソードが明かされた。胃がんのことを報道で知られる前に、少しでもショックを和らげようと直接息子に打ち明けた宮迫。泣かれることを覚悟していたが、返って来た言葉は「大丈夫。パパは絶対に大丈夫な人やから。すごい人やから大丈夫」。宮迫はこの時、「こいつのためにも治さなあかん」と固く決意したのだという。
今年で中学2年生になった息子。宮迫は「不思議です。お笑いやりたいとか言い出すし、もう…」と呆れた様子も、「テレビに出ている親の子を(自分が)やったことがないから。芸名つけとったらよかった。宮迫って変わってるし」という言葉からは息子への思いがあふれていた。