自分の投資スタイルに合ったファンドを選ぼう!

私たちの世代はこれから結婚や子育て、住宅の購入など、まとまったお金が必要となるイベントを迎えます。また、消費税率のアップやインフレによって物価が上昇する中では、金利の低い預貯金だけに頼っていると資産が目減りしてしまいますので、預貯金以外の金融資産も活用して資産を作っていくことが必要になってきます。そこで注目したいのが、今年1月にスタートしたNISA(ニーサ:少額投資非課税制度)。NISAは私たち現役世代の資産づくりをバックアップしてくれるうれしい制度なのです。

NISAは、証券会社や銀行などの金融機関にNISAの専用口座を作り、その口座を通じて行う年間100万円までの投資から得られる売却益や分配金・配当金などの利益に対して、最長で5年間非課税となる制度です。

このNISAで利用できる主な金融商品は、株式と投資信託(※)。株式の場合、一般的に100株や1,000株といった単位株数以上を購入しなければならず、例えば株価が6,000円で100株単位の株式を購入する場合、投資金額は60万円と、大きくなってしまいます。これに対して投資信託は、1万円程度から購入できるので、投資金額が少なくても購入できますし、NISAの投資限度額100万円の枠を余すことなく利用できるので、使い勝手が良いと言えます。

※投資信託のうちNISAの対象は株式投資信託、REIT(リート)、ETF

NISAと相性の良い投資信託ですが、現在、日本には約5000本ものファンドがあり、その中からコレというものを選ぶのはなかなか大変です。

選び方のポイントはいくつかあると思いますが、その一つは自分の投資スタイルに合ったものを選ぶ方法です。今回、マイナビが行った「投資経験・投資に関するアンケート」をもとに、投資スタイルに合ったファンドの選び方を見ていきましょう。

アンケートでは、どんなスタイルで投資したいですか?という質問に対し、以下のような結果となりました。

・少ない金額でもコツコツ投資していきたい<コツコツタイプ>:65.0%
・浮き沈みを気にせずマイペースで続けたい<マイペースタイプ>:25.0%
・ハイリスク・ハイリターンで攻めていきたい<ハイリスク・ハイリターンタイプ>:6.3%
・流行に乗ったりトレンドを細かくチェックしたりしたい<トレンドタイプ>:3.7%

<コツコツタイプ><マイペースタイプ>が多数を占めますが、積極的な<ハイリスク・ハイリターンタイプ><トレンドタイプ>の人もいますね。あなたはどのタイプでしょうか?

続けて、投資スタイル別におすすめのファンドを見ていきましょう。       

<コツコツタイプ>には安定重視の債券型や守りのインデックス型ファンド

<コツコツタイプ>を選んだ人にその理由を挙げてもらったところ「リスクをとりたくない」「大きく利益がでなくてもいいので、できるだけ損をしたくない」「コツコツ長く投資を続けていきたい」という回答が多く見られました。

とにかくリスクを抑えたいということであれば、安定的な利息収入のある国内の債券を中心に運用する国内債券型のファンドがおすすめです。国内の債券へ投資するので為替の影響も受けず、大きなリターンはありませんが、値動きが非常に安定しています。

それでもせっかく投資するのだから株式に投資するファンドを買ってみたいということであれば、インデックス型ファンドが良いのではないでしょうか。インデックス型ファンドとは、あらかじめ目標とする指数を決めておき、指数の動きとファンドの値動きが同じになるように運用するファンドです。指数は様々ありますが、日本の代表的な株価指数であるTOPIX(東証株価指数)や日経平均株価はテレビや新聞で毎日チェックできますので、これら日本株の動きに連動するインデックス型ファンドは値動きがわかりやすく初心者に向いています。

大きな利益を追求するのではなく市場全体の平均点を狙ういわば守りの投資スタイルですので、堅実な<コツコツタイプ>の人向きです。加えて、インデックス型ファンドは一般的に信託報酬が低く設定されています。信託報酬は投資信託を保有している間、継続して支払うコストなので、保有期間が長いほど信託報酬が低いメリットは大きくなります。この点でも長く投資を続けていきたいという<コツコツタイプ>の人に向いているといえるでしょう。

分散投資は専門家におまかせ!<マイペースタイプ>の人にはバランス型ファンド

<マイペースタイプ>の人は、理由として「いちいち値動きを気にしたくない」「あまり手間をかけたくない」などの回答が目立ちました。 そんな人におすすめなのは、国内外の株式や債券、不動産など複数の資産に分散投資するバランス型ファンドです。では分散投資でどのような効果が期待できるのか?一般的に株式と債券は値動きが逆になることが多く、不動産は株や債券とは値動きが異なります。こうした値動きの異なる資産へ分散投資することで、ある資産が値下がりしたとしても他の資産の値上がり分で損を補い、結果として価格のブレを小さくすることが期待できます。

バランス型ファンドでは運用の専門家が適切な資産配分で運用してくれるので、自分であれこれ考えなくても1本のファンドで効率的な分散投資ができるわけです。また、バランス型ファンドの中には市況に応じてファンドが保有する資産の配分を柔軟に変更してくれるものもあるので、こうした点でも「値動きを気にしたくない」、「手間をかけたくない」というマイペースな人に向いているといえるでしょう。

<ハイリスク・ハイリターンタイプ><トレンドタイプ>に向いているのは?

<ハイリスク・ハイリターンタイプ>の人は、リターンを得るためにはある程度のリスクを受け入れることができるタイプといえるでしょう。いわば<コツコツタイプ>とは正反対のタイプ。そういう人におすすめなのはアクティブ型ファンドです。

<コツコツタイプ>で紹介したインデックス型ファンドが、ファンドの値動きを指数に連動させることを目指すのに対し、アクティブ型ファンドは指数を上回ることを目指して運用します。運用担当者の調査、分析によって、これから成長が期待できそうな銘柄や現時点で割安だと思われる銘柄を選別し、投資を行いますが、銘柄選定がうまくいって指数を上回ることもあれば、反対に下回ることもあり、運用成果は担当者の手腕に左右されます。

また、指数を上回るパフォーマンスをあげるため積極的に株式の売買をおこなったり、そのための調査、分析など手間がかかる分、信託報酬が高めになっています。

どのファンドもそうですが、特にアクティブ型ファンドについては値動きが大きく上下する可能性がありますので、購入する前に運用会社のホームページや目論見書などでファンドのこれまでの運用実績をしっかり確認し、値動きの幅や傾向を把握しておくことが重要です。

<トレンドタイプ>の6割以上の人が「経済に関する情報を小まめにチェックしている」と答えています。時代の流れに合わせた投資に向いているのはテーマ型ファンド。その時々で成長が期待される分野に投資する投資信託です。例えば、バイオ関連株に投資するファンドや、シェールガスなど資源やエネルギーに関連する企業の株に投資するファンドなどがあります。ただし、テーマ型ファンドは、そのテーマが持続していくのか一過性のものなのかを見極めることが重要になってきます。

いかがでしたでしょう?今回は投資スタイルに合ったファンドをいくつか紹介しましたが、他にも投資する資産や国、運用手法などによってファンドの種類は様々。確かに5,000本もあるファンドの中から選択するのは難しいと思います。

ですが、見方を変えれば5,000本もの選択肢があるわけですから、投資スタイルだけでなく投資できる資金の額や投資の目的なども考慮に入れながら、自分にピッタリのファンドを見つけて、NISAで将来への資産づくりを始めてみてはいかがでしょう。

[PR]提供:投資信託協会