JR東海はこのほど、2015年春の電化をめざして工事を進めている武豊線(19.3km)について、架線や変電機器などの主要な設備の設置を完了したと発表した。

東浦~亀崎間に設置した変電所(JR東海提供)

石浜駅付近で設置を完了した電車線路設備(JR東海提供)

工事の進ちょくにより、6月末時点で電柱(550本)と架線(約26km)の設置、2カ所ある変電所の建設工事と機器設置工事はすでに完了。現在は補助的な部品の取付けや機器の動作試験などを行っているという。

武豊線の電化工事に際しては、変電所から電車に電気を送るために従来から使われてきた「き電線」と「吊架線」の両方の機能を一体とした「き電吊架線」を同社として初めて採用。シンプルな設備とすることで、低コスト化、保守性向上、作業安全性の向上などを図る。電化開業に合わせ、313系電車28両が新製投入されることも決まっている。

国土交通省の検査を経て、11月には営業車両による走行試験、12月には営業車両による乗務員の訓練運転を行い、来年春の電化開業に備えるとのこと。