JR東日本は2日、中央線飯田橋駅ホームにおける抜本的な安全対策に着手すると発表した。ホームを西側(新宿方)へ約200m移設し、西口駅舎の改良と駅前広場の整備も行う。

飯田橋駅ホーム安全対策の概要(平面イメージ図)。画像はすべてJR東日本提供

おもに中央・総武線各駅停車が停車するJR飯田橋駅は、目白通り側の東口と、早稲田通り側の西口の2つの駅舎を持つ。ホームは東京方の急曲線区間(曲線半径 R=300m)の影響で大きくカーブを描いており、列車とホームの隙間が一部大きくなるため、これまで転落検知マットや注意喚起の回転灯、放送設備などで転落防止の対策を取ってきた。

JR東日本では、ホーム上での列車との接触や線路への転落を防止すべく、ホームに安全対策を進めており、飯田橋駅についても安全対策に着手することに。同駅西側の直線区間に移設することで、ホームと列車との大きな隙間を抜本的に解消するという。

飯田橋駅ホームの断面イメージ図

ホーム移設に合わせて西口駅舎も建て替える。小規模な店舗も計画しており、千代田区と連携して駅前広場(約1,000平方メートル)の整備も進める。なお、ホーム移設の計画範囲の一部は史跡区域(江戸城外堀跡)に指定されており、「第三者の有識者で構成する委員会を開催し、文化財に配慮した計画となるよう検討を進めていきます」(JR東日本)としている。

JR飯田橋駅ホーム移設と西口駅舎の改良・駅前広場整備については、今年度から基本設計に着手し、早期の工事着手をめざすとのこと。