トヨタ自動車は25日、東京・青海の「MEGA WEB」にて、「燃料電池車(FCV)開発進捗状況説明会」を開催し、セダンタイプの燃料電池自動車を公開した。
説明会では、FCVのアンベールの後、トヨタ自動車取締役副社長、加藤光久氏によるプレゼンが行われた。「これが新しい燃料電池自動車、FCVです。本日はエクステリアをご覧いただきます。内装を含む新型車の情報は改めて紹介します」と加藤氏。同社はこれまで、2015年にセダンタイプのFCVを発売するとしていたが、「日本ではこのFCVを2014年度内に販売開始します。販売はトヨタ店・トヨペット店が担当します」(加藤氏)とのこと。
加藤氏は価格に関して、「日本では700万円程度でお届けしたいと考えています」と述べた上で、「2010年、『1,000万円を切るめどがついている』と申し上げてから4年近く、商品を磨き上げ、お客様に納得していただける価格の実現をめざし、全力で開発に取り組んできました。なんとかこの(価格の)レベルにできました」と説明した。
燃料電池自動車(FCV)は、水素と酸素を化学反応させて電気を作る「燃料電池」を搭載し、モーターで走るクルマ。ガソリンに代わる燃料となる水素は、太陽光や風力などの自然エネルギーを活用した製造が可能で、トヨタは水素を将来の有力なエネルギーと位置づけ、20年以上にわたってFCVの開発に取り組んできた。2002年に限定販売された「トヨタ FCHV」以降、日米でSUVタイプのFCVを導入したほか、昨年の東京モーターショーでは、次世代燃料電池自動車「TOYOTA FCV CONCEPT」を世界初公開している。
日本におけるFCVの発売時期・車両本体価格・販売チャネルが公表されたことを受け、「今後、新型FCVをいち早くお客様にお届けできるよう、全力をあげて発売準備に取り組む」とトヨタ。なお、米国・欧州では2015年夏頃の発売に向けて準備を進めており、価格は今後決定するとしている。