生活者の意識・実態に関する調査を手掛けるトレンド総研はこのほど、“女性向け恋愛ゲーム”についてのアンケートを実施。5月27~29日に20~30代の未婚女性500人を対象にインターネットで調査した結果をまとめた。

調査の結果、全体の25%が「これまでに恋愛ゲームをしたことがある」と回答。さらにそのうちの64%が「これまでにプレイした恋愛ゲームにおいてお気に入りのキャラクターがある」と答えた。

また、恋愛ゲーム経験者の74%が「リアルな恋愛に疲れた時、恋愛ゲームは気分転換になる」と回答。さらに、現在恋人がいる人限定で「恋愛ゲームでときめきを得ることは浮気願望を抑えることにつながると思うか?」という設問では、38%が「そう思う」と答え、40%が「男性とのリアルなデートよりも、恋愛ゲームのほうが楽しい場合がある」と回答していることから、恋愛ゲームには、現実では叶えにくい“理想の恋愛”や“浮気願望”を満たしてくれる効果があることが伺える結果となった。

この調査結果を受け、現代女性の動向に詳しいフリーライターの池田園子氏は「近年、男性向けに作られた恋愛シミュレーションゲームが女性向けにアレンジされるケースが急増している。数年前までは、恋愛ゲームと言えば男性向けのものがほとんどだったが、スマートフォンの普及により、ゲームに興味関心がなかったような一般女性たちの間にも間口が広がってきた」と分析。さらに、「女性が恋愛に求めている要素を一言で表すと“ときめき”。キャラクターやストーリー設定において、この“ときめき”のポイントが多いゲームは、女心を的確にキャッチし、特に“声”の要素が重要」と、現実同様、恋愛ゲームにおいても女性は男性キャラクターの“声”にこだわる傾向が強いことを明かした。

こうした傾向を裏付けるかのように、現在、女性向け恋愛シミュレーションゲームで人気を集めているのが「ボーイフレンド(仮)」だ。このゲームは、2014年1月時点で会員数が400万人を突破するなど絶大な人気を集める男性向けゲーム「ガールフレンド(仮)」の女性向け版として2013年12月に登場したもの。学園を舞台に、様々なキャラクターの男子との出会いを楽しみながら“本命の彼”を探し出すというストーリーで、登場する男子キャラクターの声を総勢30人以上の豪華声優陣が担当していることが最大の魅力となっている。そのほか、「ねんしょう!for Girl's」 、「『嫁コレ』・女子部」といった女性向け恋愛シミュレーションゲームも人気で、いずれもキャラクターの声にこだわりの要素が盛り込まれていることがポイントとなっている。