2014年6月下旬、サッカーブラジルW杯で日々熱戦が繰り広げられている。当初、日本代表がグループリーグを突破することは、多くの方が予想したかと思う。ただし、航空チケット検索サービスの「スカイスキャナー」の検索結果からは、大方の予想とは若干異なるデータが導き出せる。

まず下表を見てほしい。これはW杯のチケット販売期間である2月5日~5月10日までに、各国からブラジル行き航空券が検索された数だ。

ブラジル国内から検索された数が「315,335」と圧倒的だが、W杯の開催国であることを考えれば妥当だろう。日本からの検索数は「13,502」と11位となった。昨年同時期のブラジル行き航空チケット検索数が「1,484」だったので、いかにブラジルW杯における日本代表の活躍が注目されているかがわかる結果だ。

一方、どの期間のブラジル行き航空チケットが検索されたかのデータをチェックしてみる。下表はグループリーグが行われる6月11日~27日の期間でブラジルに渡航できるチケットが検索された数だ。

これによるとグループリーグ期間中のブラジル行き航空チケットを検索した数は「11,924」。つまり「13,502」という検索数のうち「11,924」がグループリーグ期間の検索だった。この数値は実に88.3%を占めている。ほとんどの人が、確実に日本代表の試合が行われるグループリーグ期間での渡航について検討していたことになる。

一方、グループリーグ以降の期間の日本からの検索数は、ラウンド16で「721」、準々決勝で「42」、準決勝で「104」、決勝で「161」となった。グループリーグ期間中の検索数と比べれば、明らかに激減している。決勝でやや持ち直しているのは、日本代表が勝ち上がるという期待よりも、サッカー強国同士による“超好カード”を純粋に楽しみたいという需要からだろう。ちなみに決勝戦期間における各国からの検索数上位は、ブラジルからが「5,214」、イギリスからが「3,438」、イタリアからが「1,050」、ドイツからが「1,036」と、サッカー強国が上位を占めた。

日本代表の敗戦後でも、スタジアムのゴミを拾うなど日本人サポーターは注目されている。その日本人サポーターたちの多くは、確実に日本代表の試合が観戦できるグループリーグに着目していた検索結果だといえる。