「2014 FIFAワールドカップ ブラジル大会」の前半戦の名勝負を一気に振り返ろう

6月13日に開幕した「2014 FIFAワールドカップ ブラジル大会」も、既に開幕より10日以上が経過した。これまでに30試合以上の熱戦がブラジルの地で行われているが、その激闘の数々をハイライトで振り返ってみる(時間はすべて日本時間)。

前回大会の決勝戦は予想外の大差に

6月13日: ブラジル 3-1 クロアチア

「ブラジル至宝」ネイマール選手が1点ビハインドの前半29分に同点ゴールをあげると、後半にもPKをきっちり決めて2ゴールをマーク。サッカー王国が開幕カードを逆転勝利で飾った。

6月14日: スペイン 1-5 オランダ

前回大会の決勝戦がグループリーグ初戦でいきなり激突。前半こそ1-1で折り返すが、後半はオランダがゴールを量産。後半8分にアリエン・ロッベン選手が勝ち越しゴールを決めると、そこからわずか30分ほどの間にさらに3点を追加し、5-1で大勝。「無敵艦隊」をことごとく粉砕した。

6月15日: イングランド 1-2 イタリア

「死のグループ」であるグループD屈指の好カード。イタリアはショートコーナーからの一連の流れの中で放ったクラウディオ・マルキージオ選手のミドルで先制。イングランドも直後に追いつくが、後半5分に「悪童」の異名を持つマリオ・バロテッリ選手が挙げたゴールが決勝点となり、イタリアが強豪国同士の争いを制した。

日本は手痛い逆転黒星スタート

6月15日: コートジボワール 2-1 日本

日本は前半16分、本田圭佑選手の左足で先制。前半を1-0で折り返したが、後半19分に日本チームの左サイドから崩されて同点に追いつかれると、その2分後にも同じような形で失点。ビハインドをはね返すことができず、逆転負けで勝ち点を逸した。

6月16日: アルゼンチン 2-1 ボスニア ヘルツェゴビナ

後半20分にゴンサロ・イグアイン選手とのパス交換から、リオネル・メッシ選手がドリブルでDFをかわして、自身の今大会初ゴールをマーク。4度のバロンドール受賞を誇る「アルゼンチンの雄」がその実力を遺憾なく発揮した。

6月17日: ドイツ 4-0 ポルトガル

グループGの実力国同士の対戦は、ドイツの完勝に終わった。主役は前回2010年大会の得点王、トーマス・ミュラー選手。前半12分にPKを決めると、同46分と後半33分にも得点を重ねてハットトリックを達成した。一方のポルトガルはエースのクリスティアーノ・ロナウド選手が不発に終わり、手痛い黒星スタートとなった。

6月19日: スペイン 0-2 チリ

チリがエドゥアルド・バルガス選手らのゴールでスペインを下した。この瞬間、前回大会王者がグループリーグで姿を消すことが決定。速く美しいパス回しを武器にゴールを量産する「ティキ・タカ」スタイルは、スペインに2大会連続の栄冠をもたらすことはなかった。

6月20日: 日本 0-0 ギリシャ

堅守速攻を得意とするギリシャに対し、日本は前半から何度もゴールチャンスを演出するが、ネットは揺らせず。前半38分にコンスタンティノス・カツラニス選手がこの日2枚目のイエローカードで退場すると、ギリシャは一層守備に注力するように。一人少ない状態のギリシャはまんまとドローで逃げ切り、日本はみすみす勝ち点1を献上してしまった。

リオネル・メッシ選手が本領発揮

6月22日: アルゼンチン 1-0 イラン

前半からアルゼンチンがポゼッションでイランを圧倒するが、なかなかその堅いゴールをこじ開けることができない。刻一刻と時計の針だけが進んでいく中、その重苦しい空気を切り裂いたのはエースのリオネル・メッシ選手。後半アディショナルタイムにペナルティエリアやや外でボールを受けたメッシ選手が左足を振りぬくと、ボールは「ここしかない」というゴール右スミへ。千両役者の値千金弾でアルゼンチンが勝利を収めた。

6月24日: カメルーン 1-4 ブラジル

決めるべき男が決めて、ホスト国・ブラジルが大勝した。前半17分にネイマール選手が先制ゴールを決めると、同点となった前半35分には相手ディフェンダーの股間を抜く「股抜きシュート」で勝ち越し弾。若きエースの2発が、チームをグループリーグ1位での決勝トーナメント進出に導いた。

もちろん、今回紹介した試合以外のゲームも、必見に値するものばかり。既に16強進出を決めている国も出るなど、大会はいよいよ後半戦へと突入しようとしている。決勝が予定されている7月14日まで、まだまだ眠れない日々が続きそうだ。

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