俳優の伊勢谷友介が、日韓合作映画『ザ・テノール 真実の物語』(10月11日公開)に出演することが19日、明らかになった。伊勢谷にとって3作目の海外作品、アジア映画では本作が初となる。
本作は、ヨーロッパで活躍するオペラ歌手のベー・チェチョルとその才能を信じる日本人プロデューサーの国境を越えた2人の絆が織りなす奇跡の物語。世界的にも貴重な「リリコ・スピント」という声質を持つ彼が頂点を極めようとしていた時、甲状腺ガンによって声を失ってしまう。挫折と苦悩の中で、手を差し伸べたのは日本人音楽プロデューサー・沢田幸司。不屈の魂から生まれた物語を、実話をもとにして描き出す。
伊勢谷が演じるのは、実在の音楽プロデューサー・沢田幸司。キム・サンマン監督が「"真実"を観客にきちんと伝えられる俳優であること」「英語が堪能であること」などの理由でオファーし、実現へと至った。伊勢谷は「この映画のストーリーに触れ、そして、沢田という役に触れ、自分の中に溢れたのは、今を生きる人間の使命感でした」と振り返り、「人の想いや愛情は、国境を越えます。私達一人一人が心で繋がれるとき、新しい未来が創られるはず! そういう希望を伝える事が出来たら嬉しいと思っています」と強い期待を込めて挑んだ。
一方、「伊勢谷友介という俳優のファンでした」と語るキム・サンマン監督。『CASSHERN』(2004年)でその存在を知り、以降の作品も「役の大きさと関係なく、強烈な印象を残してくれました」と絶賛する。「彼は演技をするとき、何か言いたいことを堪えて眼差しだけで自分を理解してほしいような、または相手を理解しようと努めているようなことを感じさせる瞬間を時々見せてくれます。それからその魅力的なボイスで伝達されるメッセージは心に大きく響きます」と分析し、伊勢谷に向けて「映画の中でとても素敵な姿(演技)をみせてくれました。彼に感謝しています」とメッセージを送っている。
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