よこはま動物園 ズーラシアには、ぬいぐるみみたいに愛らしいネコ科動物がいる。名前はウンピョウ。漢字表記「雲豹」を見ればご想像いただけるとおり、身体に雲のような模様があるのが特徴だ。
ウンピョウは、主としてインドネシアの熱帯雨林からネパール山脈の裾野までのアジア地域一帯で暮らしている動物だ。リスや小鳥などの小動物を仕留めるのが得意で、その際には自慢の犬歯を存分に活用する。
また、大きな前足と鋭いツメを駆使して木登りするのが大好き。太くて短い足ゆえにパワーが強く、枝にさかさまにぶら下がることだって何のその! 降りるときは頭を下向きにして駆け下りることもできるんだとか。
さらに、「視力が大変よいため距離を正確にはかることができる」「後ろ足首を回転させることが可能」などの特徴も、大自然の中でしたたかに生きていくのに役立っているのだろう。
似た見た目のネコ科動物にオセロットがいるが……
ちなみに、同じネコ科動物の「オセロット」は、ウンピョウとかなり似通った見た目をしているように思えるが、よこはま動物園 ズーラシアによると、ポイントさえおさえれば簡単に見分けることができるそう。
「オセロットとウンピョウは、体型や大きさ、模様が異なります。ウンピョウはオセロットより一回り以上大きく、木の上での生活にも適した体型をしています。全長の半分ほどを占める長い尾も特徴ですね。それから、短い四肢や大きな手もウンピョウならでは。
口を閉じていてもはみでるほどの長い犬歯も、オセロットにはみられません。また、ウンピョウは背中に沿って2本、とぎれとぎれの太い帯状の模様があるのも特徴です」
6頭のウンピョウがいる
現在、ズーラシアには6頭のウンピョウが暮らしている。うち2頭は非展示だが、温和な性格だけど少し怖がりなところがあるジュール、コーラル(共にオス)、人懐っこいイーナ(メス)、野生味溢れ、活発に行動するマリン(メス)の4頭に会うことができる。
メスの推定体重は10~13キロ、オスは12~17キロ以上とのことなので、展示スポット前でどの子がどの子か当てるのも楽しいかも。
ちなみに、よこはま動物園 ズーラシアは、2015年春に全面開園する予定。開園が実施されれば、国内最大級の動物園になるとのこと。
「今年で15周年を迎えましたが、まだまだ成長し続けますよ」と職員さんも豪語。今現在でも、オカピなどの珍しい動物をはじめ、約100種類600点もの動物に会うことができる。
また、世界の気候・地域別に「アジアの熱帯林」「亜寒帯の森」「オセアニアの草原」「中央アジアの高地」「日本の山里」「アマゾンの密林」「アフリカの熱帯雨林」「アフリカのサバンナ」の8エリアで展示されているため、見学を楽しみながら世界一周気分を味わえるところもまたいいのだ。
かわいらしいネコ科のウンピョウに会いに、是非一度、足を運んでみてはいかがだろうか。