アイ・キューは、3月24日~4月2日にかけて、全国の企業の経営者、管理職、人事担当者3,189人(3,009社)を対象に「採用・育成・職場環境・雇用に関する法改正」についてアンケートを実施した。
ミドルマネージャーの現状、6割が「プレーヤー業務に注力」
まず、ブラック企業対策について尋ねたところ、「対策を講じていない」と回答した企業が68.3%と多くを占め、「対策を講じている」と回答した企業は17.0%にとどまった。対策を講じている企業に対し、どのような対策を取っているか聞くと、「情報開示」「現場教育」といった回答が寄せられた。
次に、ミドルマネジャーに対して企業が期待する最も重要な役割について尋ねると、「部下の育成・マネジメント」「現場の活性化・モチベーションの維持・向上」「チームの目標設定・達成」といった意見が寄せられた。
しかし、ミドルマネジャーの現状についての調査では、50.9%が「どちらかというとプレーヤー業務に注力」、9.0%が「プレーヤー業務に注力」と回答。約6割は、プレーヤーとしても動かざる得ない状況にあるほか、「業務過多」に陥っていることが明らかとなった。
21%が女性管理職がいないと回答
現在の女性管理職の割合について尋ねると、21.4%が「0%」と回答した。女性管理職が増えない理由について尋ねると、「候補となる従業員が力不足」(25.6%)という回答が最も多く、続いて「女性を管理職に育てていく社内環境整備の遅れ」(14.0%)、「仕事と生活の調和・両立の困難さ」(13.5%)が挙げられた。
次に、2016年度新卒採用活動の後ろ倒しについて尋ねたところ、賛成は30.1%、反対は37.3%、意見保留は32.5%だった。「選考開始」の時期については、最も多かったのは指針通りの「2015年8月」(18.0%)で、次に多かったのが「2015年4月」(14.1%)。しかし、今後は人材不足が深刻になるとの見方から、指針より早い段階での「採用選考」を行う企業も少なくないと考えられる。