東京都写真美術館では6月7日~8月3日、「世界報道写真展2014」が開催される。

世界報道写真大賞 ジョン・スタンマイヤー 米国、VIIからナショナルジオグラフィック誌 2013年2月26日、ジブチ市、ジブチ

知りえないことに気付かされる作品約140点を展示

「世界報道写真展」は、1955年にオランダのアムステルダムで世界報道写真財団が発足したことにより、翌年から始まったドキュメンタリー、報道写真の展覧会。1年を通じて、世界の45の国と地域、約100会場で開かれる同展は、約200万人が会場に足を運ぶ世界最大規模の写真展となっている。

会場では、前年に撮影された写真を対象にした「世界報道写真コンテスト」で選ばれた作品を展示する。今年は、132の国と地域、5,754人のプロの写真家から、合計9万8,671作品の応募があり、53人が入賞を果たした。

コンテストの部門は「一般ニュース」「スポーツ・アクション」「スポーツ・フィーチャー」「現代社会の問題」「スポットニュース」「日常生活」「観察肖像」「演出肖像」「自然」の9つ。さらにそれぞれが「単写真(写真1枚)」と「組写真(複数の写真で構成)」に分かれる。

入賞者は、部門ごとに各1位から3位までのいずれかに該当。入賞者の中から、その年のもっとも優れた写真1点に対しては「世界報道写真大賞」が贈られる。今年の大賞受賞者は、アフリカ・ジブチ共和国で移民の姿を撮影した米国のジョン・スタンマイヤー氏となった。

スポットニュースの部 単写真1位 フィリップ・ロペス フランス、AFP通信 2013年11月18日、トロサ、フィリピン

インターネットなどで世界がより近く感じられるようになった現在でも、私たちの知りえないことが各地で起きている……同展には、そんなことを気付かせてくれる作品がそろう。地球の片隅で生きる人々の声なき声、ニュースでは流れなかった知られざる事実、さまざまな出来事の新たな側面を、展示作品約140点から感じとれる写真展となるという。

観察肖像の部 単写真1位 マーカス・シュライバー ドイツ、AP通信 2013年12月13日、プレトリア、南アフリカ

会期は、6月7日~8月3日。会場は、東京都写真美術館 B1展示室(東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内)。開館時間は、10時~18時(木・金は20時まで。7月17日以降の木・金は21時まで)。入館は閉館の30分前まで。休館日は、毎週月曜日(7月21日は開館、翌22日は休館)。入場料は、大人800円、中学・高校生400円、大学生600円、65歳以上400円。小学生以下は無料。

以降は順次、「大阪」(8月12日~21日)、「京都」(9月17日~10月12日)、「滋賀」(10月14日~30日)、「大分」(11月2日~16日)の各会場にて開催となる。