早川書房は10日、書籍『強欲の帝国 ウォール街に乗っ取られたアメリカ』を発売した。著者は米国の映画監督のチャールズ・ファーガソン氏。価格は2,916円。
同書は、金融危機を招いたウォール街の犯罪行為とアメリカの劣化ぶりを、徹底的な取材により暴くノンフィクション。映画『インサイド・ジョブ 世界不況の知られざる真実』(2010年)でアカデミー賞(長編ドキュメンタリー映画部門)を受賞した著者が、インサイダーなどのキーパーソンにインタヴューを行い、金融危機の「戦犯たち」を鋭く追及している。人気小説『ハゲタカ』シリーズの作家・真山仁氏推薦。
著者のチャールズ・ファーガソン氏は1955年サンフランシスコ生まれ。米国のドキュメンタリー映画監督、作家。カリフォルニア大学(UC)バークレー校で数学を専攻し、マサチューセッツ工科大学(MIT)で政治学の博士号取得。米国通商代表部などに勤務した後、1994年にインターネット・ソフトウェア会社を設立。その後、ブルッキングス研究所の上級研究員などを経て、2005年にドキュメンタリー映画の製作を開始する。イラク戦争後の占領政策の失敗を描いた1作目の『No End in Sight』(2007年、日本未公開)でアカデミー賞にノミネートされる。