三菱UFJリサーチ&コンサルティングは2日、2014年夏のボーナス見通しを発表した。それによると、2014年夏のボーナスの1人当たり平均支給額は前年比1.1%増の36万3,300円と2年連続で増加し、伸び率も前年(0.3%増)より拡大すると予想している。

国家公務員は前年比10.6%増の57万8,400円。特例法による削減措置が終了し、大幅に増加すると見込んでいる。

2014年夏のボーナス見通し(出典:三菱UFJリサーチ&コンサルティングWebサイト)

中小企業については、収益環境は依然として厳しく、ボーナスが引き続き減少する企業もあると予測。消費増税の影響で景気低迷が長引いた場合、「企業の景況感の悪化を受けてボーナスがより増えにくくなる懸念があり、全体でみた伸びを抑制することになりかねない」と分析している。

産業別の予想を見ると、民間の製造業は前年比3.7%増の48万9,900円、非製造業は同0.3%増の33万5,200円。業績が好調な大企業の比重が高い製造業で増加幅が大きくなる一方、非製造業ではほぼ横ばいにとどまる見通しだ。

支給労働者割合(民間)は前年比0.4ポイント増の81.8%。雇用者数の増加もあって支給労働者数は同1.5%増の3,824万人に増えると予想している。1人当たり平均支給額と支給労働者数がともに増加するため、支給総額は同2.6%増の13.9兆円と比較的大きく増加すると見ている。