大阪商工会議所は25日、大阪市内の中小企業を対象に実施した「消費税率引き上げの影響および賃金動向に関する調査」の結果を発表した。
同調査は、2014年3月3日~12日の期間に行われ、289社から有効回答を得た。
増税後に消費税を「ほぼ全額転嫁できる」と答えた企業は73.0%にとどまり、現在、消費税を「ほぼ全額転嫁できている」企業の83.7%と比べて、約10ポイント低下する見込みとなった。
増税に伴い、59.5%の企業が4月~6月期の売上は前年より「減少する」と回答。一方、「売上にほとんど影響は及ぼさない」と答えた企業も38.1%に上った。
売上が減少すると回答した企業に対して回復見込み時期を聞くと、「7月~9月期」が32.0%、「年内(12月)」が37.2%となり、合計69.2%が年内の売り上げ回復を見込んでいた。
増税前に「駆け込み需要があった」企業は32.5%。売上の増加状況は「1割~2割」が最も多く、次は「1割未満」となった。
賃上げについては、来年度に「賃上げを予定している」企業は35.3%、「賃上げの可能性を検討中」の企業は34.9%で、合計70.2%が賃上げに前向きであることが判明。しかし、基本給の引き上げを検討している企業のうち、「定期昇給およびベースアップの両方を検討中」の企業は17.3%にとどまった。