冒険家で登山家のジョビー・オグウィン氏が、エベレスト頂上から特殊スーツでジャンプする模様が、5月にドキュメンタリーチャンネル「ディスカバリーチャンネル」で、224の国と地域で『エベレスト・ジャンプ~山頂からの滑空~(生中継)』として世界同時生中継されることが17日、明らかになった。

『エベレスト・ジャンプ~山頂からの滑空~(生中継)』

今回の試みは、冒険家や登山家として知られるオグウィン氏(米国人男性 39歳)がエベレストに登頂し、世界で初めて「エベレスト山頂8,848m地点から、特殊スーツを着てベースジャンプ(高所からウイングスーツなどを着用してジャンプするエクストリームスポーツの一種)する」という世界記録に挑戦するもの。成功した場合、さらに「世界で最も高い位置にパラシュートで着陸する」という世界記録も樹立される。

予想降下速度は時速240kmで、垂直距離3km以上。前人未到の記録に挑むオグウィン氏は、「子どもの頃から空を飛びたいという夢をもっていた」と振り返り、「エベレストほどふさわしい場所はない。今までの人生で成し遂げてきたすべてのチャレンジは、このためにあったのだと思える」とコメントしている。今年2月26日には、米国・カリフォルニア州上空からの飛行訓練を行い、その映像もこのほど公開された。

世界記録に挑むジョビー・オグウィン氏

オグウィン氏は、米国人としては当時(1999年)最年少記録である24歳でエベレスト登頂を果たし、翌年には七大陸最高峰を当時(2000年)最年少で制覇。2008年には、通常3~4日かかるといわれている、エベレストのベースキャンプから頂上までの南ルートを、9時間半という驚異的なスピードでの登頂にも成功した。登山だけにとどまらず、ウイングスーツ(腕と胴体、脚の間に布が張られた滑空用のジャンプスーツ)を着用し、アルプス山脈のマッターホルン山頂など、世界各地のベースキャンプ記録も樹立してきた。

世界同時生中継される映像は、エベレスト山頂8,848m地点とローツェ山8,516m地点を含む、4カ所に設置された合計9台のカメラで撮影。俯瞰からの映像に加え、オグウィン氏の特殊スーツに5台のカメラを装着予定で、本人視点の映像も織り交ぜながら、本挑戦の一部始終を中継する。ジャンプ日の詳細は、エベレスト山頂の天候により決定するため、未定となっている。

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