国民生活センターはこのほど、子供に学力診断テストを受けさせ、学力が低いと親の不安を煽り高額な学習教材を購入させる業者のトラブルが急増しているとして、消費者に注意を呼びかけた。

同センターによると、無料や数千円の学力診断テストの後に高額な学習教材の契約を勧められる相談が寄せられているという。また、夜遅くまで長時間勧誘されたり、「テストに出るところが分かる」などと説明されたりする事例も報告されている。

例えば、ある男子中学生の母親は、子供に無料の学力診断テストを受けさせたところ、業者から学力が非常に低いと不安を煽られ、3学年分、計50万円の学習教材を購入。業者には「専用ダイヤルで指導がある。家庭教師を頼むより安い」と言われたが、電話をしても教材の使い方の指導だけで学習指導は受けられず、教材もミスプリントばかりだったという。

同センターは、学習教材や学習指導の質などは、実際に利用してみないと分からず、契約の際に説明の真偽を確認するのは難しいと指摘。その場ですぐ契約せず、冷静に検討し、契約する場合は、一度に多量、多額の学習教材は購入せず、学年ごとや必要科目のみなど最小単位で契約するよう呼びかけている。また、契約書をよく読み、解約等の条件についてもよく確認してほしいとしている。