日本銀行はこのほど、次世代決済システム「新日銀ネット」について、現行19:00までとなっている稼働時間を21:00までに延長すると発表した。開始時間についても現行の9:00から8:30に前倒しする。2016年の早い段階に実施する予定。

新日銀ネットは、2014年1月に第1段階開発分の稼働を開始。本格的な稼働は2015年秋から2016年初めを予定している。当預系と国債系の2種類で構成し、現行の稼働時間は、当預系が9:00~19:00まで、国債系が9:00~16:30まで。

同行は、利用先におけるニーズの拡がりなどが明確となったほか、事務処理態勢面でも支障が生じないことが確認されたためと説明。稼働時間の拡大は「稼働開始当日から一定期間経過後」を予定しているが、債券税制の見直しなどの時期も踏まえ、2016年の早い段階に実施する計画だという。

稼働時間の拡大により、海外との決済時間帯の重なりが増え、クロスボーダー取引における資金・証券の決済の迅速化が実現する。これにより、決済リスクの削減や資金・担保効率の向上などを通じて、日本国内における決済全体の安全性・効率性がより向上するほか、金融市場の活性化や企業向け決済サービスの高度化にもつながっていくとしている。

なお、コアタイムについては変更しない方針という。