ノミネートにあたり、「アメリカの多くの人達がこの作品を見てくだされば嬉しいです」と話した宮崎駿監督

第86回アカデミー賞の各賞候補が現地時間16日、米ロサンゼルスで発表され、スタジオジブリの宮﨑駿監督『風立ちぬ』が長編アニメーション賞にノミネートを果たした。

宮崎監督作品はこれまでに、2003年(第75回)に『千と千尋の神隠し』が長編アニメーション映画部門賞を受賞、2006年(第78回)に『ハウルの動く城』が同部門にノミネートされており、今回でノミネートは3度目で8年ぶり。もし同部門賞の受賞となれば11年ぶりとなる。ノミネートにあたり宮崎監督は、以下のコメントを発表している。

宮崎駿監督コメント

私の引退作品「風立ちぬ」が、アカデミー賞長編アニメーション映画部門にノミネートされたことを大変光栄に思います。
海外でこのような評価をいただけるのは、この作品に携わったスタッフ全員にとって非常に名誉なことです。
ノミネートしてくださったアカデミー会員の方々と、成功に導いてくれた全ての人達に心から感謝します。
アメリカの多くの人達がこの作品を見てくだされば嬉しいです。

『風立ちぬ』は、ゼロ戦の設計者・堀越二郎と文学者・堀辰雄、同時代を生きた2人の実在した人物を融合させ、ひとりの主人公・二郎の半生を追った物語。後に神話と化したゼロ戦の誕生を縦糸に、青年技師・二郎と美しい薄幸の少女・菜穂子との出会い別れを横糸に、完全なフィクションとして1930年代の青春を描いている。

メインビジュアル

公開から「ベネチア映画祭」コンペティション部門に選出、オスカーの前哨戦「トロント映画祭」への出品、第71回ゴールデン・グローブ賞」の外国語映画賞(Best Foreign Language Film)にノミネート、ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞(米国映画批評会議賞) アニメーション映画賞なども受賞するなど、海外からの評価も高い。日本でも大ヒットを記録しており、興行収入は119億円を突破している。

「第86回アカデミー賞」の授賞式は現地時間3月2日(日本時間3日月曜日午前)に行われる。

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