月刊情報誌『日経トレンディ』が選ぶ「2013年ヒット商品ベスト30」が31日、都内で発表され、第1位に「コンビニコーヒー」が選ばれた。
「年間ヒット商品ベスト30」は、同誌が1987年の創刊以来、毎年12月号誌上で発表してきたもので、評価基準は「売れ行き」「新規性」「影響力」の3つ。2013年の第1位を獲得したのは、「安さ」「味の良さ」「利便性」を主な要因とし、大ヒットを記録した「コンビニコーヒー」。セブンカフェが累計で2億杯を売り上げるなど、「コーヒーはコンビニで買う」新文化を創出したことが高く評価された。また3位にランクインした「アベノミクス消費」に代表されるように、今年は高額品の売れ行きも伸び、住宅、輸入車などの売り上げは対前年比を大きく上回るなど、"安さ"が重視されてきた2012年以前とは異なり、景気回復の過渡期らしさを反映した商品やサービスが多くランクイン。同誌は渡辺敦美編集長は、「長年続いた安いものが売れる傾向から一転し、節目が変わった年と言えると思いますね。高いだけでもなく、安いだけでもなく、消費者は価値のあるものを選ぶようになったと言えます」と今年の傾向を解説した。
その"高くても安くても価値があれば買う"消費者心理を反映し、高くても売れた商品の筆頭格は、セブン&アイ・ホールディングスの「セブンゴールド 金の食パン」(11位)。これまでのPB(プライベートブランド)といえば"安くて味もまずまず"だった印象を"NB(ナショナルブランド)より高いけど、味もよい"という印象に変え、消費者から支持を得た。「コンビニコーヒー」や「セブンゴールド 金の食パン」など、コンビニの強さの際立った1年だった。
さらに、「レイコップ」(8位)、「ノンフライヤー」(9位)、「ヨナナスメーカー」(14位)といった「単機能に絞った家電がヒットしている傾向がある」と渡辺編集長はコメント。ほか、第2次安倍内閣、東京五輪招致、富士山の世界遺産登録など、今年の特徴として"リベンジパワー"が挙げられ、その消費者の思いを代弁したのが「半沢直樹」(4位)だ。屈辱が大きいほど、リベンジを成し遂げた際の達成感がまし、国民が"倍返し"の爽快感に陶酔した年でもあった。
2014年ヒット予測ランキング
1位 | 毎日自作サプリスムージー |
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2位 | ハリー・ポッターとOSAKAの"城" |
3位 | グランピング・ゴルフ |
4位 | お値打ち4Kテレビ |
5位 | Lサイズスマホ |
6位 | ライフスタイルモール |
7位 | ネット巨大フリマ |
8位 | 外資系"お・も・て・な・し"ホテル |
9位 | エクストリームけん玉 |
10位 | 携帯ハイレゾプレーヤー |
11位 | 小容量トクホパン |
12位 | 親・子・孫3代リゾート軽井沢 |
13位 | スイーツ系ウイスキー&ウオツカ |
14位 | トップガン女子 |
15位 | 沈黙フェス |
16位 | 東北カリスマ演出トレイン |
17位 | コペン&ハーゲン |
18位 | フリクション いろえんぴつ |
19位 | アレルカット水クリーナー |
20位 | プレステ4 |
その他
ロングセラー大賞 | フルグラ("朝食健美"ブームで売り上げをさらに伸ばす) |
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周年ヒット大賞 | 東京ディズニーリゾート(東京ディズニーランド30周年で過去最高の入場者数に) |
ご当地ヒット大賞 | レイエ ゆびさき トング(新潟県) |