社会人が資金を、学生が時間を提供する「きっかけバス」

公益社団法人 助けあいジャパンは、9月6日~10日まで、全国から選ばれた47都道府県を代表する学生が被災3県(岩手県・宮城県・福島県)を訪れる、ボランティアツアーを開催する。「被災地支援をするお金はあっても時間がない」と思う大人と、「時間はあっても現地に行くお金がない」と思う学生をつなぐプロジェクトだという。

被災地でボランティアをしたい学生を支援

同法人が3月に行ったアンケートによると、「今後も復興支援活動をしたい」と考えている人の割合は全体の7割以上。特に社会人は金銭的支援を希望し、学生は被災地でのボランティア活動を希望する傾向にあることがわかった。

そこで同法人は、全国47都道府県から学生約2,000名を被災地へ送るプロジェクト「きっかけバス」を7月に発表。学生を無償で被災地に連れて行き、ボランティアという実体験を通じて復興と防災を考えるバスツアーで、ツアーの実現に必要な支援金をクラウドファンディングサイト「READYFOR?」で募集していた。

このほど、ツアー第一陣の催行に必要な470万円を超える支援金が集まったことから、ツアー催行が決定。9月6日~10日まで、全国47都道府県を代表する学生47名が被災地(岩手県・宮城県・福島県)においてボランティア活動等に従事する。

47人の学生が各都道府県のリーダーとなり、今後も活動

被災地では、岩手県釜石市・大槌町等で仮設住宅の視察を行うほか、岩手県陸前高田市にて震災の語り部の講演に参加したり、側溝の泥だし等のボランティア活動を行う。また、宮城県南三陸町での現地交流や、石巻市の大川小学校の見学等も予定している。

参加者はツアー後に各県に戻り、リーダーとして第2陣出発のため準備を開始。2014年1月からのツアーに参加する学生を各県で約40名集めるという。同時にツアー催行に必要な資金も集める。第2陣は、2014年の1月~3月まで、全国47都道府県からそれぞれ約40名を乗せたバスが東北に向かい、被災地でボランティア活動を行う予定。