『ローン・レンジャー』低迷は「レビューのせいだ」と主張しているジョニー・デップ (C)BANG Media International

ここ日本では8月2日より公開された映画『ローン・レンジャー』だが、本作の興行収入が低迷している理由について、本作に出演するジョニー・デップとアーミー・ハマーが、レビューのせいだと主張している。

2億5,000万ドル(約250億円)という巨額の製作費を投じて、ディズニーが夏の目玉として放った超大作にも関わらず、本作は先月の全米封切以降、北米だけでたったの8,600万ドル(約84億円)しか興行収入を稼ぎ出せていない状況。その結果を受けて、主演の2人は成績が振るわないのはアメリカでの辛口レビューが原因だと考えているようで、ジョニーは「この作品のレビューは映画が公開される7カ月~8カ月前に書かれたんじゃないの!」と愚痴をこぼしている。

また、劇中でネイティブ・アメリカンの戦士トントを演じているジョニーは本作で、大ヒットシリーズ『パイレーツ・オブ・カリビアン』のゴア・ヴァービンスキー監督、プロデューサーのジェリー・ブラッカイマーらと共に黄金トリオを再結成させているが、『パイレーツ』シリーズの人気があまりに高いために、今回3人の肩にかかったプレッシャーは大きかったとも話している。

「多分、ゴアとジェリーと俺が『ローン・レンジャー』を作るって話が公になった時点からレビューが書かれていたんだと思うね。超大作になるはずだって期待が大き過ぎたのさ。僕本人としては、そんな期待なんてしてなかったよ。いつもそんなことしないね」

ただ、撮影費の高騰によって2011年にはディズニーが本作の撮影を一時中止させる事態にも陥っていた。ジョニーに呼応して、アーミーも「この作品を制作している段階からすでに、批判の的になってるのがわかってたよ。製作の一時中止とかで映画が暗礁に乗り上げると、批評家たちが煽り立てられるように批判し始めるのっていつものことだよ。(ブラッド・ピット主演最新作の)『ワールド・ウォーZ』だって同じ運命だったじゃないか。でもあの作品はヒットしたけどね。だから、批評家たちはその代わりに僕らの作品をターゲットにしたってわけさ」とイギリス、アイルランド版Yahoo!に語っている。

業界のアナリストたちの予想によれば、ディズニーは『ローン・レンジャー』の失敗で1億5,000万ドル(約150億円)の赤字を計上することになりそうだという。現時点で、本作の興行成績は世界中で1億7,500万ドル(約175億円)に留まっている。

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