俳優の山田孝之、ピエール瀧、リリー・フランキーらが出演する映画『凶悪』(9月21日公開)の予告編が29日、公開された。
原作は、『新潮45』編集部の記者が事件の真相から首謀者逮捕までを描き、凶悪事件を白日の下にさらしたノンフィクション犯罪ドキュメント『凶悪 -ある死刑囚の告発-』(新潮文庫)。山田孝之演じるジャーナリスト・藤井は、死刑囚・須藤(ピエール瀧)が3件の余罪とその首謀者を告発したことを受け、事件の真相を暴くために奔走する。首謀者とされる男・木村(リリー・フランキー)は、須藤がかつて「先生」と慕っていた"死の錬金術師"だった。
今回の予告編は、その死刑囚・須藤の「自分には誰にも話していない余罪が、3件あります」という告白にはじまる。その証言を手がかりに真相に迫ろうとする藤井だったが、周囲からは「死刑囚の話なんか信じられるのかよ」、「なんの物証もなしに記事にして責任を負えるの?」という厳しい声も。映像がその余罪とされるシーンに移り変わると、木村の「とにかくお酒飲ませて殺しちゃうけど。それはほら、そちらが頼み込んできたわけだから」や殺人を楽しむかのような高笑い、須藤の「ぶち殺すぞ!」と感情をむき出しにする姿など、2人の狂気的な一面が描かれている。
今月12日には、モントリオール世界映画祭に正式出品されることが決定した同作。故・若松孝二監督のまな弟子で、同作でメガホンを取った白石和彌監督は、「日本で実在した事件を元としたこの映画が、海外でどうリアリティを持って見てくれるのか、とても興味があります。スクリーンの中で役者の皆さんがより一層躍動してくれることを期待しています」とコメントを寄せていた。
(C)2013「凶悪」製作委員会