「matedokurasedo」『春のおくりもの』(口絵)昭和3年 竹久夢二・画

東京都・竹久夢二美術館は9月29日まで、展覧会「竹久夢二 乙女のためのデザインワーク~大正のレトロ&かわいいを発見!~」を開催している。

夢二の、"乙女のために手がけたデザイン"を紹介

同展は、竹久夢二(1884~1934)が、"乙女のために手がけたデザイン"を中心に紹介し、当時の乙女のたちの生活や文化も考察する展覧会。

夢二が大正3年(1914)に開店した「港屋絵草紙店」には、夢二デザインの千代紙や絵封筒、便箋などの小間物が並び、当時の女学生たちがこぞって訪れる名所としてたいへんな人気を集めたという。

また、夢二が編集局絵画主任を務めた雑誌『新少女』では、少女たちの身の回りを趣味よく彩るために、バッグやハンカチの図案を提案し、さらに少女にふさわしい部屋のコーディネート方法などを積極的に紹介。アール・ヌーヴォー調のいちごや草花を用いた夢二のデザインワークは、大正時代の乙女たちの心をときめかせ、少女たちの日常をロマンチックに輝かせたとのこと。

同展では、「夢二×乙女デザイン」として、彼が手掛けた「紙小物」「雑誌&書籍」「楽譜」「図案いろいろ」を約230点展示。現代の"かわいい"文化にもつながる、大正時代のレトロな世界を楽しめるものとなっている。

開催日時は、7月5日~9月29日 10時~17時(入館は16時30分まで)。会場は、竹久夢二美術館(東京都文京区弥生2-4-2)。休館日は、月曜日(祝日の場合は翌火曜が休館。ただし8月12日は臨時開館)。料金は一般900円、大・高生800円、中・小生400円(隣接の弥生美術館も観覧できる)。   

なお関連イベントとして、7月14日・8月11日・9月15日の各15時より、学芸員による「ギャラリー・トーク」を行う。詳細は同館Webページを参照のこと。