IT分野には、仕事に欠かせない資格が多いもの。情報処理の促進に関する国家資格「基本情報技術者」についてご紹介します。受験方法、難易度、取得後の年収などを知りたい方は是非チェックしてみてください。

■基本情報技術者とは何か?

基本情報技術者とは経済産業省が認定する国家試験でFEとも呼ばれています。情報処理技術者試験の一区分で、情報処理技術者試験制度のスキルレベル2(スキルレベルは1~4がある)に相当します。平成12年度までは第二種情報処理技術者試験と呼ばれており、主にプログラマー向けの能力認定試験として現在でも重要視されています。情報工学に関連するエンジニアの実務としてもベースとなっており、システム開発会社で技術者として働く場合は欠かせない資格といえます。

■基本情報技術者試験の概要(内容はいずれも2013年現在のもの)

試験日程:年2回(春期、秋期)

試験時間:午前150分、午後150分

出題形式:【午前】多肢選択式(四肢択一)、【午後】多肢選択式

出題数:【午前】80問、【午後】13問(そのうち7問解答)

合格基準:午前、午後ともに60点以上

対象者像:高度IT人材となるために必要な基本的知識と技能を持っていて、実践的な活用能力を身に付けている人

出題範囲:
【テクノロジ系】

・基礎理論(基礎理論、アルゴリズムとプログラミング)

・コンピュータシステム(コンピュータ構成要素、システム構成要素、ソフトウェア、ハードウェア)

・技術要素(ヒューマンインタフェース、マルチメディア、データベース、ネットワーク、セキュリティ)

・開発技術(システム開発技術、ソフトウェア開発管理技術)

【マネジメント系】

・プロジェクトマネジメント(プロジェクトマネジメント)

・サービスマネジメント(サービスマネジメント、システム監査)

【ストラテジ系】

・システム戦略(システム戦略、システム企画)

・経営戦略(経営戦略マネジメント、技術戦略マネジメント、ビジネスインダストリ)

・企業と法務(企業活動、法務)

参考サイト:情報処理推進機構 情報処理技術者試験

■基本情報技術者試験の難易度は?

情報処理技術者試験センターの統計資料によると、基本情報技術者試験の合格率は23~25%ほどとなっています。受験者の年齢層は10代~50代と幅広く、出題範囲も広いことから、勉強が不十分のまま試験に挑むケースも多いと考えられています。確実な合格を目指すのであれば時間をかけて勉強をし、何度か挑むことも考慮しておきましょう。

■基本情報技術者試験のメリットは?

基本情報技術者試験は、企業によっては全社員が取得するのを推奨しているケースも多く、特にIT関連では欠かせないものとなっています。合格後は一時金が支給される企業もあり、合格までにかかる費用が相殺可能な場合も。転職をするにしても能力を判断する重要な基準となりますので、非常に有利になります。