宮沢りえ、天海祐希の代役を語らず - 蜷川幸雄「今、最も輝いている女優」

女優の宮沢りえ、古田新太、大空祐飛らが9日、都内にて行われた蜷川幸雄演出舞台『盲導犬 -澁澤龍彦「犬狼都市」より-』『唐版 滝の白糸』の合同製作発表会に出席した。

天海祐希が軽度の心筋梗塞により出演中の舞台『おのれナポレオン』を降板し、その代役を宮沢が務めることが前日に発表されたことから、この日はその発言にも注目が集まっていた。発表会では質疑応答の時間が設けられていたが、司会者が冒頭で「質問は本公演に関することのみ」と牽制。代役が急きょ決定した影響により、発表会は予定より2時間早くスタートした。

宮沢が、唐十郎と蜷川が手掛ける舞台に出演するのは、2012年の『下谷万年町物語』以来、2回目のこと。「お二人に囲まれながら、どんな化学反応が起こって、台本では見えてなかった発見がどれだけ散りばめられているのかを想像すると、もうワクワクしてしょうがないです」と再びの出演を喜び、「楽しみながらやりたいと思います」と意気込みを語った。"女優･宮沢りえ"の魅力を聞かれた蜷川は、「宮沢さんはカッコイイですよ!」と褒め、「ただ美しいだけではなく、戯曲を理解して演技に乗り移る独特のスピード感と色気、エネルギーがある。今、最も輝いている女優さんだと思っています」と絶賛していた。

その後、報道陣からは「『盲導犬』の世界以外に、急きょ別の世界に入ることになりましたが?」という質問が飛ぶも、司会者は「本公演と関係ありませんので割愛させていただきます」と制し、質疑応答を切り上げた。写真撮影を終え、宮沢は降壇するタイミングで、再び報道陣から天海祐希へのコメントを求められたが、無言のまま会場を後にした。

この日の発表会には、『盲導犬 -澁澤龍彦「犬狼都市」より-』(東京公演:7月6日～28日　大阪公演:8月3日～11日)から宮沢のほか古田新太、小出恵介、『唐版 滝の白糸』(東京公演:10月8日～29日　大阪公演:11月)からは大空祐飛、窪田正孝、平幹二朗のキャスト陣と演出の蜷川が出席。写真撮影時には、昨年5月に外傷性脳内血腫と脳挫傷により入院していた唐十郎が登場し、健在ぶりをアピールした。両作品ともに、東京公演はBunkamuraシアターコクーン、大阪公演はシアターBRAVA!にて上演される。