自分ではなかなか気付きにくい口臭、実は臭っているかも?

ニンニク料理を食べた後だけではなく、寝起きや体調がすぐれない時に口臭が気になることはありませんか? 病気が原因で身体の内側からニオイがこみ上げてくることもあるのです。口臭の原因と対策について、五味クリニックの五味常明(ごみつねあき)院長に教えていただきました。

原因1:口の中が乾いている

唾液には、雑菌を抑える働きがあります。分泌量が少なくなると、殺菌力が低下して口臭が発生します。寝起きに口臭が気になるのは、唾液の分泌量が減ってしまうためです。他にも、緊張している時や空腹時、女性の場合は生理の時にも口内が乾きやすくなり、口臭が発生しやすくなります。

対策:唾液の分泌量を増やす
唾液の分泌量を増やすためには、よくかんで食べることが重要です。口をよく動かすことも効果がありますので、硬いものをしっかりかむといいでしょう。

また、梅干しも効果的です。唾液の分泌を促すと同時に、梅干しの抗菌力で口臭を防ぐことができます。水を飲むと口の中が潤いますが、唾液の分泌量を増やすことはできないので、口臭を根本的に解決することはできません。

原因2:無理なダイエットをしている

炭水化物抜きダイエットをしている方は要注意。過激な食事制限によるダイエットを続けていると、口の中から「ケトン臭」といわれる甘酸っぱいニオイを発することがあります。また、肉類やこってりとした料理ばかり食べている方も、口臭が強くなる傾向にあります。生活習慣病予備軍の方は注意が必要です。

対策:食生活を見直そう
バランスの良い食生活を心がけることで、口臭が改善されます。不足しがちな野菜や魚介類なども積極的に摂るようにしましょう。また、朝食を抜くと唾液が分泌されないので、口臭の原因になってしまいます。規則正しく食事をとるように心がけてください。

原因3:口の中に食べカスが残っている

しっかり歯を磨いたつもりでも、歯の隙間に食べカスが残っていることがあります。すると、雑菌が繁殖してしまい、口臭が発生してしまいます。また、虫歯や歯周病、歯槽膿漏(のうろう)も口臭の原因となります。

対策:口の中を清潔に保つ
歯ブラシをエンピツのように持って、奥歯から一本ずつ丁寧に磨きましょう。歯間ブラシを使えば、磨き残しを防ぐことができます。歯垢(しこう)を吸着する炭入りの歯みがき粉もおすすめです。また、緑茶に含まれているカテキンには強い抗菌作用があるので、食後に飲むと良いでしょう。口をゆすぐだけでも効果的です。ウーロン茶や紅茶も効果が認められています。

舌の上に白く付着した舌苔(ぜったい)が増えすぎても、口臭の原因になりやすいですね。ガーゼを指に巻いてやさしくふきとったり、はちみつレモン水でのうがいも舌苔の掃除や口内ケアに効果があります。

原因4:虫歯だけでなく、内臓疾患の可能性も

内臓疾患の場合も口臭が発生することがあります。胃炎や消化不良を起こしていると硫黄臭(卵の腐ったようなニオイ)がし、肝臓に異常がある場合はカビ臭くなりやすいです。

対策:「おかしいな?」と思ったら病院へ
口臭を強く感じるようになったり、いつもと違ったニオイを感じたりした時には、病気を疑った方がいいでしょう。病気を治療しない限りは、口臭を改善することはできません。

胃腸や肝臓の働きを整えるには、メカブ納豆がオススメです。機能回復にも役立ちますし、腸と肝臓の間の循環をよくしてくれます。


口臭は他人に不快感を与えるだけではなく、体に何か異変が起きているサインでもあります。いつもと違ったニオイを感じたときには、健康状態をチェックするようにしましょう。