全国298館にて現在公開中の映画『仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦 アルティメイタム』。本作は、9月からテレビ朝日系で放送中の『仮面ライダーウィザード』の劇場版で、歴代の仮面ライダーたちが集結する"MOVIE大戦"の第4作目。ウィザードと前回放送されたフォーゼ、さらにメテオ、オーズら8人の歴代ライダー面々が共演するほか、原作者・石ノ森章太郎が生み出したキャラクター、美少女仮面ポワトリン、イナズマン、アクマイザーが登場することでも公開前から大きな話題となっていた。

週末興行収入、動員数ランキングでも強力タイトルを抑えての1位と記録を伸ばし続けている本作の主演は、仮面ライダーウィザード/操真晴人役の白石隼也である。今回は、本作の見どころにあわせて、今なお多くの人に愛され続ける『仮面ライダー』という作品を背負っていく重みや『仮面ライダー』を演じる魅力について話を聞いた。

白石隼也
1990年8月3日生まれ 神奈川県出身
2007年「第20回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」で準グランプリを受賞し、映画『制服サバイガール』で俳優デビュー。2012年『仮面ライダーウィザード』に、主人公の操真晴人/仮面ライダーウィザード役で主演に抜てきされる。今年は谷口正晃監督『シグナル~月曜日のルカ~』、五藤利弘監督『ゆめのかよいじ』にも出演
撮影:荒金大介(Sketch)

――現在放送中の仮面ライダーと前作の仮面ライダーが競演するクロスオーバー作品『MOVIE大戦シリーズ』ですが、本作は特に登場キャラクターが多く、まさに"大戦"に相応しい作品になりましたね

劇場版はドラマとは違って、さまざまな要素が詰め込まれていると聞いていましたが、実際に出演すると本当に盛りだくさんで、上映時間が2時間半でもおかしくないくらいのボリュームでした(笑)。ウィザード、フォーゼはもちろん、オーズ、アクマイザー、イナズマン、ポワトリンなどなど、とにかくいろいろなキャラクターが登場するので、ウィザードとしてはもちろんですが『仮面ライダー』という世界観を特に意識して演じた部分はありましたね。

――さまざまなキャラクターが登場する分、作品の軸がブレることも懸念していましたが、しっかりと『仮面ライダー』として見せつつ、新境地に切り込んだ作品に仕上がっていると思います。フォーゼ役の福士蒼汰さんとの共演はいかがでしたか?

福士くん演じる弦太朗はひと言でいうとキャラがすごく濃いので(笑) ウィザードにはもちろん登場しないので、とても新鮮でしたね。フォーゼとウィザードは世界観が全然違うのでどこまでかみ合うか……ということもありますが、そこも含めて見どころになっていると思います。ぜひ楽しんで見てほしいですね。

――事前の発表でも大きなトピックとなったポワトリン役・入来茉里さんとの共演も楽しみにされていたようですね

彼女とは同じ事務所の同期で、以前に映画で共演したこと(※2010年公開、 雑賀俊郎監督作『海の金魚』)もあるんです。ですから出演することを聞いた時すごくイメージが浮かんだし、彼女にぴったりだと思いましたね。彼女は現場にもすんなり馴染んでくれてうれしかったです。ストーリー的にはちょっと恥ずかしかったですけど(笑) コミュニケーションは取りやすかったですね。

――(笑) その恥ずかしいシーンも含め、今作一番のオススメシーンはどこになりますか?

すべてが見どころですが、中でもオススメはポワトリンと教会で繰り広げるアクションシーンですね。あのシーンは坂本(浩一)監督ならではというか、坂本監督じゃないと撮れないシーンだと思います。見ていただければわかりますが、あんなに動き回りながら相手に気持ちを伝えることは実際にはないので(笑) かなり難しい演技でしたね。でも、完成した映像を見た時はすごく面白かった。あのシーンは撮影に半日もかかったんですよ。

――『仮面ライダー』という、世代を越えて未だ多くの人々に愛される作品に出演すること、白石さんが一番感じることは何でしょうか?

やはり作品の影響力ですね。撮影現場にもたくさんの子供たちが見学に来てくれますが、特に子供たちがウィザードや晴人に共感して、自分もそうなろうと思ってくれている気持ちがすごく伝わってくるんですよ。たとえば、晴人が物語の中で苦手な食べ物を食べたら、それを見た子供たちも"自分も食べてみようと思ってくれるかもしれない。そう考えると、役者としてすごくやりがいのある仕事をさせていただいていると思います。……続きを読む