女優の水野美紀が3日、東京・赤坂のWOWOW本社で行われた、ドラマ『天の方舟』の女性限定試写会に出席した。

左から、水野美紀、服部真澄

ドラマ『天の方舟』は、服部真澄の同名小説(講談社刊)が原作の社会派サスペンスドラマで、国際援助の裏世界を描いた物語。大学生の七波(水野)は、貧しい実家に仕送りをするために働くクラブで宮里(伊原剛志)と出会う。大物政治家に顔が利き実質的に会社を動かしているという宮里に興味を持った七波は、宮里とともに裏金や賄賂が横行する政府開発援助(ODA)のマネーゲームへ身を投じていく――というストーリーで、ドラマはWOWOWプライムで毎週日曜12月9日22:00スタート(全5回、第1話は無料放送)。

イベントには、水野と原作者の服部が出席し、主演の水野は「30年間くらいの出来事を5話でやるので息つかせぬ展開です。七波の人生と社会を斜めに切り込んだ部分を楽しんで頂ければ」とアピールし、服部は「普通の女性が裏社会で、どのような行動に出るのかという物語。汚職に慣れてしまうというのもあるけど、誰でも有りうること」と紹介。「すごく人間的らしいキャラクターだったので、演じていて気持ちが良かったです」と撮影を振り返った水野は、ビルの5階から落ちるというワイヤーアクションにも挑戦したそうで「普段だったら怖かったり嫌だったりするけど、現場に行くとやらなきゃ!という気持ちになる。チャンスがあれば、いつでもアクション作品に出たい」と意気込んだ。

同作は、危険なマネーゲームのほかに七波と宮里との愛も見どころだが、水野は「一生懸命頑張ってる時に、精神的にも経済的にもフッと手を差し伸べてくれる人がいたら、頼りたくなる気持ちは共感します」と話しつつ、「最近の世の中は食事に行っても割り勘が多いですよね?男の人は『ここは払うよ』って言って欲しい」と吐露。また、女性限定試写会とあって、家事や子育てに頑張る女性の話を聞いた水野は「尊敬します。私は気ままな一人身ですから、仕事の時はその事だけを考えて、その反動で休みの日はソファから動きません」と明かし、「男前だねってよく言われる。私の中に作業着を着たバーコード頭のおじさんがいて、操ってるんです。家で片膝を立ててビールを飲んでる時とか、メイクもせずに寝ぐせがついたまま買い物に行く時とか」と“おじさん”エピソードを披露して、観客の笑いを誘っていた。