女優の池田愛、小篠恵奈、藤原令子らが出演し、小林啓一監督が手掛けた映画『ももいろそらを』が、2013年1月12日にいよいよ公開を迎える。

映画『ももいろそらを』

小林監督は、これまでミュージック･ビデオ、テレビ番組、CMなどの映像演出に長年携わっており、本作が映画監督のデビュー作となる。「未来からみれば今はすぐに過去になる。だからこそ今をしっかり認識すべき」という思いを若い役者に託し、小林監督自ら手持ちカメラで彼女たちを追った本作は、第24回東京国際映画祭の日本映画･ある視点部門で作品賞を受賞するなど高い評価を得ている。

白とグレーを基調とした独特の映像の中で、若くして冷めたヒロイン･川島いづみを演じたのは本作が初主演となる池田愛。小篠恵奈は恋愛体質の蓮実、藤原令子は可憐な外見によらずしっかり者の薫、人気落語家･桃月庵白酒は印刷屋をそれぞれ演じた。世界各国の映画祭でも上映され、サンダンス映画祭のJohn Nein氏「日本映画界の新鮮で革新的な監督の誕生!」、ロッテルダム国際映画祭のGertjan Zuilhof氏「ロベール･ブレッソンの『ラルジャン』をほうふつさせる」などの声が寄せられている。

同作は、高校1年生の川島いづみが、30万円と学生証の入った財布を拾うところからストーリーが展開する。川島は記載された住所を頼りに持ち主の自宅にたどり着いたものの、表札が目に入ると呼び鈴を押さずに図書館へと足を運ぶ。そして、図書館の古新聞から「佐藤宏治 千葉県競馬振興会会長に就任」の記事を見つけた川島はあることに気づく。財布の持ち主はその天下り官僚の息子だった。その後、川島は知り合いの印刷屋にその30万円のうち、20万円を貸してしまうと物語は思いもよらない方向へと進んでいく。

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