公開初日を迎えた映画『終の信託』の舞台あいさつが27日、東京・有楽町のTOHOシネマズ日劇で行われ、主演の草刈民代ほか役所広司、大沢たかお、浅野忠信、細田よしひこ、周防正行監督が出席した。

主演の草刈民代(中央)を囲んで写真撮影に臨んだ周防正行監督(左から)、浅野忠信、役所広司、大沢たかお、細田よしひこ 拡大画像を見る

本作は、現役弁護士・朔立木の同名小説を、『Shall we ダンス?』の周防正行監督が映画化。患者から"終の信託"を受けて揺れる女医と患者の切実な愛を周防流で描く。女医の折井綾乃に草刈民代、患者の江木泰三に役所広司が演じたが、二人は『Shall we ダンス?』以来16年ぶりの共演となる。

主演の草刈は「この映画は、(劇映画の出演が)16年ぶりということですけど、主演は今回が初めてで、この役を演じ切ったことが私の女優としてのスタートになったと思っております。撮影中は役柄を演じることしか考えていませんでしたが、プロモーションを重ねていくうちに主演女優として自覚しました」とあいさつ。そんな草刈に対して役所が「人間としての魅力は男らしいところですね。物怖じしない男らしさがあります。プロフェッショナルとして仕事の取り組み方も女優さんとして素晴らしかったです」と絶賛すれば、大沢も「折井綾乃として現場にいらっしゃって凄く驚きました。世界のトップダンサーさんではなくて、いろんな者を犠牲にしているんじゃないかと思うぐらい真摯な状態で、逆にこっちが舞い上がってしまってダンサーではないのに心が踊ってしまいました」と褒め称えていた。

劇中では、草刈とベッドシーンを見せた浅野は「なかなか旦那さんの前で奥さんとそういうことをすることは役者として経験がありませんでしたので、監督の的確な指示ですべて上手くいきました」と話して会場は大爆笑。その浅野は、女優の仲里依紗との破局が報じられたばかりだが、退場する際の報道陣からの問い掛けには無言のまま会場を後にした。