伊藤英明主演の映画『悪の教典』(11月10日公開)の"もう1つの物語"『悪の教典-序章-』が、10月15日より携帯専用放送局BeeTVで配信される。日常の崩壊を描いた映画版に対し、ドラマ版では日常に潜む見えざる恐怖が描かれている。
人気作家貴志祐介のベストセラー小説『悪の教典』は、高校の高度なIQをもつ人気英語教師・蓮実聖司が、学校の生徒たちを大殺りくする異色の物語。映画、そして今回のドラマで主人公・蓮実聖司を演じた伊藤英明は「蓮実は、サイコパスでありながらもすごくIQが高い人間。なかなかやっぱり共感が得られるような役ではないですけど、映画とドラマを合わせて見てもらえると、蓮実という人間が分かってくるんじゃないかと思うので、やっぱり両方見てもらいたいですね」と、役柄を知る上でも今回のドラマが重要だったことを明かした。映画公開に先行してサイドストーリーが配信されるのは非常にまれで、これまでの連動プロモーション的なコンテンツとは一戦を画している。
そのドラマ『悪の教典-序章-』の撮影は、8月2日から5日までアメリカ・ニューヨークでもロケが行われた。ドラマの中でも重要な挿話となる回想シーンで、主演の伊藤英明が演じる主人公・蓮実聖司の人物背景を描いている。ウォール街やマンハッタンを背景に望むブルックリン橋公園といった、ニューヨークの街を象徴するロケーションで、伊藤は外国人スタッフ約40人、外国人キャスト約30人に囲まれながら、全編英語での演技に体当たりで挑戦した。
主人公・蓮実聖司はアメリカ留学経験があり、ネーティブの英語を駆使したレクチャーが生徒にも人気という設定。同ドラマで全編英語の演技をするにあたり、伊藤は「プロのダイアローグコーチ(外語コーチ)に現場に付いてもらい、常にコミュニケーションを取りながらやっていました」と明かす。世界進出のきっかけにもなりそうな本作だが、そのことについて「経験としては(ハリウッドで)やってみたいと思いますが、俳優として仕事をしていくという意味では、日本でもハリウッドでも、どこへいっても変わりはないと思いますし、僕が一番望んでいるのは、いろんな世界の人たちに、(日本が発信する)作品を見てもらいたいということです」と、彼の俳優としてのまなざしは変わらなかった。