企業の人材育成を支援するリクルートマネジメントソリューションズは、同社組織行動研究所のホームページにて「部下の信頼を得る上司像とは? ~日本・中国・シンガポール・インドの比較調査から~」を公開。国によって異なる「求められる上司像」が明らかとなった。

同調査は2012年3月~4月にかけて実施。調査対象となった国は日本、中国(上海)、シンガポール、インド(ムンバイ)。従業員1000名以上(シンガポールのみ500名以上)の現地資本の企業に勤務する大卒・大学院卒ホワイトカラーの一般従業員各国300名ずつを対象に実施した。

まず「仕事の結果を重視するか、結果だけではなくプロセスも重視するか」について質問。日本では仕事の結果だけではなく、そのプロセスも含めて評価する上司が部下からの満足・信頼感を獲得していることが示唆された一方、インドでは結果を評価する上司の方が部下からの満足・信頼感を獲得しやすいことが分かった。中国・シンガポールでは日本・インドほど、上司の満足・信頼感に影響がないようだ。

結果を重視する、結果だけではなくプロセスも重視する、どちらの上司が好ましいか

次に「部下に対し、成果が出た業務のみを評価するか、成果が出なくてもチャレンジした業務を含めて評価するか」について質問。日本ではチャレンジを評価しない上司よりも、チャレンジを評価してくれる上司に対して満足・信頼することがうかがえた一方、インドでは成果のみを評価することで満足・信頼感が強まるようだ。中国・シンガポールでは日本・インドほど、チャレンジに対する評価が上司への満足・信頼感に影響を及ぼしていないことが分かった。

成果が出なくても、チャレンジした業務を含めて評価する上司は好ましいか

2つの結果より、日本においては仕事の成果だけではなく、そのプロセスの良し悪しや成果につながらないチャレンジも含めて評価する上司が、部下からの満足・信頼感を獲得する傾向にあるが、インドにおいては部下の仕事の最終的な成果を重視する上司が、部下からの満足・信頼感を得ていると考えることが分かった。

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