巷にあふれる英語教材。スクールから通信講座までいろいろ調べてはみたけれど、どれも続ける自信がない……。とはいえ、夏には彼女とグアム旅行も企画しているし、仕事で英語を使う機会も増えてきた。そろそろ観念して勉強をスタートさせなければいけないようだ。
そこで、自分が無理なく続けられる学習方法はないかと考えたところ、いつも開いているパソコンや、必ず身につけているiPhoneを利用するやり方であれば、時間も有効に使え最短で英語が身につけられるのではと判断。基本的にオンラインでの学習になると思うが、一番効率的なプログラムはどれだろうか。ネットを見ながら教材をいろいろと試してみた。
お金を絶対かけたくないコツコツ派なら自習タイプ
検索してすぐに表示されたのが、「Yahoo!英語学習」サイト。目的に合わせて聴いたり読んだりもできるし、なんといってもお金をかけずに進められるコースが多い。
『デイリーイングリッシュ 今日のフレーズ(無料)』『こんなとき何て言う?(無料)』など、日常の英会話にフォーカスされているので、入りやすそう。例えば、デイリーイングリッシュでは、毎月テーマがたてられ、その内容にそった英文がピックアップされる。ちなみに5月は「五月病」。「Did I make the right decision to start working at this company?」など、例文レベルはかなり高め。
TOEIC一本に絞るならおすすめのサイト
次に試したのが、『e-TOEIC』。TOEICのeラーニングサイトとの説明があり、無料で使用できる。
ズバリTOEICのスコアを伸ばしたい人向け。実践演習には、短文穴埋め、長文穴埋め、読解問題、写真描写問題、応答問題、会話問題、説明文問題と問題量も豊富。それぞれのセクションを選び、テストボタンを押すと、TOEIC対策の問題がスタートする。ログインすれば、単語テストの順位も残る。英語力というよりは、TOEICを受ける際にはぜひ活用したいサイトだ。
ニュースから英語を学んでみる
次は英字新聞社ジャパンタイムズによる「週刊ST」にアクセスしてみた。時事ニュースであれば、他のニュースサイトにより内容がわかっているので、英文も読みやすい。
名言やことわざ、英語のフレーズなどがリスニングできるのだが、音声を開くと別ページが開いてしまい、英文を確認しながら音声を聞くということは、別タブを開くなど、工夫しなければできない。まあ、無料なので仕方ないとは思うが、自分なりにこの内容をどうやって咀嚼(そしゃく)していくか、考えて使わなければいけないだろう。
体験版でも総合力をつけられそうなロゼッタストーン
今度は、ロゼッタストーンにアクセス。家電量販店や書店で黄色のパッケージを目にしたことはあったが、どんな教材なのかは未体験。
なんでも全世界500万人以上のユーザーが語学を習得しているそう。取りあえずメールアドレスを登録し、無料体験をスタートしてみた。
体験できるのは、発音チェック、語彙レッスン、文法レッスン、リスニング、スピーキング。レベルも1から3、一部は5まで体験できるらしい。無料なのに驚きのサービスだ。ページの「次へ」を押していくと、自動的にパソコンのシステムチェックが開始された。
ソフトのダウンロードが終わると、いよいよスタート。種類もイギリス英語とアメリカ英語が選べるようになっている。
マイクを設定して始めると、いきなり「Hello!」と呼びかける声が。まねして発音。単純に楽しい。問題は30問もあり、発音を繰り返すものから、話された内容について正しい画像を選ぶものまでバリエーションも豊富。
画像がキレイなので飽きることなく楽しめた。
今度は「リスニング」を選択。こちらも写真を見ながら、音声にあわせて画像を選択していく。1問目や2問目はサラサラと解けるのだが、終わりに近づくに連れて、だんだんと難しくなる。
ラストの問題では、真剣に聞いているのに「The girls are reading」の複数形が聞き取れず、少女一人の画像をクリックしてしまった。レッスン1なのに39%という成績。自分のリスニング力の低さをあらためて痛感した。無料体験版だが、何度でも繰り返し聞き直せるので、もう一度復習してみる。すると、だんだんと耳が慣れてきたせいか、違いが区別できるようになった気がした。
次は、レベルをアップし挑戦してみる。レベル3では、「It's easy to repair this bicycle.」など日常よく使用されるような文章が例文として出てくる。
音声にあわせて文章をマイクに向かってスピーキング。自分の発音が間違っていると先に進めない。
音声のスピードについても、「最も遅い、遅い、普通」と調整が可能。何度でも繰り返すことができる。
英語を聞きながら文章を打ち込んでいくライティングについても、文の構成が複雑になってきた。声はネイティブのものなので、音声スピードが速く聞こえ、正確に書き取るのはなかなか難しい。
さらに調子に乗って、レッスン5に進む。方法は変わらないが、基本的な文法だけでなく、会話を利用しながら定型的な表現も覚えることができる。画像は会話に沿って文章を作り上げていく問題。答えは「I'm transporting apples in my delivery van」。 ちゃんと考えて答えていかないと、会話が全く成立しなくなってしまう。まあ、このレベルが完ぺきにできれば、通常の英会話は何の問題もなくなるだろう。しかしながら、無料体験でここまで学習できるのはスゴイ。
ちなみに、無料で体験できるのは、「聞いて、話す」を徹底的に繰り返すトレーニングができる「Rosetta Course」のみだが、購入すると実際にネイティブと会話のできるレッスンや、ほかのユーザーと外国語を使ってチャットやゲームができるサービスもついている。また、学んだ英語をアウトプットできる場も用意されているようだ。
ちなみに日本人のために開発されたという「ReFLEX」にも無料体験がついている。日本人の苦手な"L"と"R"の違いなど聞き取りの難しい発音を徹底的にトレーニングしたり、自分のレベルにあわせ日常会話をロールプレイングしたりすることもできる。
また、驚くことにパソコンを通して本物のネイティブコーチとの会話レッスンも受けられる。それも24時間アクセスできるらしく、これなら帰宅後や出社前の早朝に勉強することも可能だ。
自分が無理せずに続けられる英語教材を探してみたが、やはり相手がいて、ある程度プログラムが整っているものの方が、長続きする気がする。今回試したなかでは、ロゼッタストーンが、内容がかなり充実しており、無料版だけでも十分に英語力がつけられる内容だった。無料とはいえ、スピーキングもできるのでマイクの準備が必要。レッスン1からといっても、すぐにレベルがあがっていくので油断は禁物。英語に少し慣れるまでは、しばらくこれでやってみようと考えている。