厚生労働省はこのほど、ホームレスの人の実態に関する全国調査(生活実態調査)の結果を発表した。同調査は、5年ごとに実施しているもので、今回は2012年1月、個別面接により行われ、1,341人から回答を得た。

調査対象自治体は、東京都23区・政令指定都市(仙台市を除く)、および2011年1月の調査で50人以上のホームレスの人の数の報告があった市。

それによると、ホームレスの人の男女構成は男性95.5%、女性4.5%で、男性が9割以上となった。年齢階層については、最も多かったのが「60~64歳」で25.7%、次いで「55~59歳」が18.3%、「65~69歳」が16.6%、「70歳以上」が12.9%となり、これらの合計が7割以上に上った。以下、「40~49歳」が11.8%、「50~54歳」が10.9%、「39歳以下」が3.7%と続き、平均年齢は「59.3歳」だった。

路上生活の形態を尋ねたところ、生活している場所が定まっている者は83.2%で、具体的な生活場所は、「河川」が29.0%、「公園」28.2%、「道路」が15.9%となった。

今回の路上生活の期間については、「10年以上」が最も多く26.0%。以下、「5年以上10年未満」と「1年未満」が同ポイントの20.2%、「1年以上3年未満」が17.2%、「3年以上5年未満」が15.8%と続いた。

現在の仕事と収入の状況を聞いてみると、仕事をしている人は全体の60.4%で、主な内訳は「廃品回収」が77.7%と最も高い。仕事による収入月額(ここ3カ月の平均)については、「1万円未満」が94.0%で圧倒的多数を占め、次いで「1~3万円未満」が5.9%、「3~5万円未満」が0.3%となった。平均収入は「約4,000円」で、前回(2007年)の「約4万円」と比べて10分の1に落ち込んでいることが分かった。

初めて路上生活をする直前に就いていた仕事を質問すると、最も多かったのは「建設・採掘従事者」が46.2%。以下、「生産工程従事者」が14.5%、「運搬・清掃・包装等従事者」が7.9%、「サービス職業従事者」が7.8%との順となった。

路上生活直前に就いていた仕事の従業上の地位については、「常勤職員・従業員(正社員)」が42.0%で4割を超えた。次いで「日雇」が25.8%、「臨時・パート・アルバイト」が24.0%と続き、「経営者・会社役員」は1.2%だった。

路上生活になった理由を尋ねると、1位は「仕事が減った」で34.0%。以下、2位「倒産や失業」が27.1%、3位「病気・けがや高齢で仕事ができなくなった」が19.8%、4位「アパート等の家賃が払えなくなった」が16.9%、5位「人間関係がうまくいかなくて、仕事を辞めた」が15.4%と続いた。

このほか、現在の求職活動状況を聞いたところ、「求職活動をしている」は13.7%、「今も求職活動をしていないし、今後も求職活動をする予定はない」63.9%だった。

同省は、今回の調査結果を踏まえ、今秋までに分析を行っていく予定としている。

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