俳優の水谷豊、女優の安田成美らが5日、東京・丸の内TOEIで行われた公開中の映画『HOME 愛しの座敷わらし』の子どもの日凱旋舞台あいさつに出席した。
左から、草笛光子、安田成美、岡部珠奈、水谷豊、濱田龍臣、橋本愛 拡大画像を見る |
水谷は「普段は家族の存在を忘れがち。でも、家族を振り返ると色んな事が起きてて、色んな想いがあって……。もう一度家族を見つめ直したい」と心境を語った。水谷と37年ぶりの親子役で共演した草笛が「りっぱな息子と気遣いのある嫁、2人の楽しい孫に囲まれて幸せでした。もう一生忘れない」と感慨深げに語ると、水谷は「昔は本当にきれいでした。いや、今もきれいですよ!」とおどけながらも、「憧れだったお母さんが認知症で壊れていくのは、お芝居を超えていましたね」と振り返った。
また、「この家族で集まるのは今日で最後なので、感慨深いけどちょっと複雑ですね……」としんみりしていた水谷に、息子役の濱田と娘役の橋本、"座敷わらし"を演じた岡部珠奈ちゃんから感謝の意を込めて花束が贈呈されるサプライズも。水谷は「いやーびっくりした! ありがとう」と感激し、瞳を潤ませた。全国24カ所を回るキャンペーンを行っていた水谷は「地方を回って、『幸せになりました』というお言葉をたくさん頂きました。こちらこそ感謝の気持ちでいっぱい」と話し、「映画を観て幸せな気分になってくれたら、こんなうれしいことはないです。サンキュー!」とイベントを締めくくると、観客からは大きな拍手が贈られた。
映画『HOME 愛しの座敷わらし』は、荻原浩の同名小説(朝日文庫刊)が原作のホームドラマで、家族の絆の再生を描いた物語。父・晃一(水谷)の転勤で、東京から岩手へ引っ越してきた高橋一家は、慣れない田舎暮らしでギクシャクしてしまうが、"座敷わらし”との一風変わった共同生活で本当に大切なものに気づいていく。