海外進出企業のメンタルヘルスケアを行うMD. ネットは、2006年より提供している海外勤務適応力検査「グローバルIQ(R)」を、日本と中国の大学生に実施しその結果を発表した。海外適応力は、日本人大学生より中国人留学生の方が高いという結果になった。

日本人大学生と中国人留学生を比較

このほど実施した検査「グローバルIQ(R)」とは、海外業務適応力とメンタルリスクを同時に測定できる、精神科医監修のテストのこと。「予測できない課題、変化に臨機応変に対応する力」「結果を出す力」「葛藤を乗り越える力」などの資質の評価ができるという。今回の検査は2011年11月~3月に、日本と中国の対象者それぞれに対して実施。日本は東京都内の私立大学に通う大学生262人(男性202名、女性60名)、中国は東京都内の大学(国公立、私立)に通う中国人大学生246人(男性153名、女性93名)。年齢は日本人・中国人とも18歳~22歳を対象に行った。

調査結果からは、日本人大学生に比べて中国人留学生の海外環境適応力が高いことが明らかとなった。「グローバルコミュニケーション能力」「身体健康度」「精神健康度」「環境適応性」「レジリアンス」をそれぞれ比較した結果、「身体健康度」は日本人大学生と中国留学生では同様だったが、他はすべて中国人留学生が上回るという結果に。また、中国人留学生は目標に向かう意欲が高く、チャレンジ精神も旺盛であることもわかった。これは海外に勤務し一定の成果をあげているグローバルビジネスパーソンと比較しても遜色ない結果であるという。

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